(写真:日経コンストラクション)
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 人手が足りない、若手を育てる余裕はない――。建設業界から聞こえる悲鳴は、戸田建設の相羽周から見れば単なる泣き言にすぎない。

 相羽が現場代理人を務めるのは、2017年から愛知県内で施工が進む延長1.8kmの国道トンネル工事。本坑と避難坑の2本のトンネルをNATM工法で同時に掘り進める。受注額は約54億円で、通常なら13~14人が常駐する規模の現場だ。

 しかし、元請けの戸田建設の技術者は相羽を含めてわずか5人しかいない。所長の相羽と副所長、監理技術者に加えて、27歳と25歳の若手技術者だ。20代の若手はともにトンネル工事の経験が浅い。

 そこで相羽は、人手不足を逆手に取った人材育成を試みている。本坑と避難坑のチームを作り、2人の若手をそれぞれの主任に抜てき。専門工事会社の技術者や土木工事の未経験者など、様々なバックボーンを持つ計8人の出向社員と派遣社員に来てもらい、両チームに3人ずつ振り分けた。この他に掘削土を管理する土捨て場チームがあり、土木工事の経験がある派遣社員2人を当てた。「合わせて13人。全員が戸田建設のチームとして、互いに教え合って仕事をしている」(相羽)。

戸田建設のチーム構成。黄色は戸田建設の社員、青色は派遣社員や出向社員。取材を基に日経コンストラクションが作成
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