平成最後の冬休み、2018年/2019年の年末年始はまとまった休みを取れる人が多いのではないだろうか。長めの休暇に「普段はできない読書を」と思う方のために、技術ジャーナリスト松浦晋也さんに普段出会えない本を薦めてもらった。前編の今回は、先入観を排し、技術と社会制度や政治、国家の関係をひもとく本を紹介していただく。


松浦晋也さん(写真:大槻純一)

 今年の年末年始はまとまった休みを取れる人が多いのではないだろうか(もちろんインフラ関係をはじめとして休みなしの人がいることも知っている。本当にご苦労さまです)。親戚づきあいもあるだろうし、家族サービスもあるだろうが、それでも幾分かは自分のための時間を確保できるのではなかろうか。

 そこで長めの休暇に「普段はできない読書を」と思う方のために、まずはいくらかのヒントとなりそうなことを書いていこう。

 まとまった時間が確保できる時の読書の楽しみ、それは「出会い」である。思ってもいなかった良い本との出会いが、豊かな読書体験へと自分を導いてくれる。では、そんな本と出会うためにはどうしたらいいか。

休み初日に図書館貸出券を作ろう!

 断言してしまうなら、良い本との出会いは、意識して「自分から出る/離れる」ことによって得られる。自分の興味ある分野の本、興味ある内容の本を読んでいる限り、それは「自分の嗜好の範囲内の読書」であり想定内である。それはそれで楽しいが、せっかくの年末年始なのだから「自分の好み」から離れて、「おお、こんな本があったのか」「そうか、こんな知識の世界が広がっているのか、まったく知らなかった」という読書体験をしたいところだ。

 そのために一番手軽で簡単で安価で成功率が高い方法は「住居や職場から最寄りの図書館の貸出券を作る」であると私は考えている。

 どこの地方自治体も図書館を運営しており、居住者、または勤務している者への貸し出しサービスを行っている。まず、図書館に行き、貸出券を作り、そして今まで興味を持ったこととない分野の書棚を眺めていこう。その中に、なにか意識に訴えかけるタイトルの本があるかもしれない。もしそんな本が見つかればそれが、あなたの知見を広げてくれるかもしれない一冊である。タイトルが目に付くというのは、無意識がその内容を知ろうと欲しているかもしれないということだからだ。

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