住宅の耐震性能の確保に重要な役割を果たす面材耐力壁が性能を発揮するためには、仕様通りに施工する必要がある。実大実験で判明したくぎのめり込みによる悪影響を防ぐために、現場ではどのようなことができるのか。今回は現場でくぎ打ち機を使用する際の注意点をまとめた。

 木造戸建て住宅の建築現場では、空気圧式のくぎ打ち機を使用する光景は珍しくない。この工具を使って面材耐力壁を施工する際に、くぎをめり込ませたり浮かせたりせずに施工するにはどうすればよいか。プロ向けのくぎ打ち機を販売する大手メーカーの工機ホールディングスとマックスに話を聞いた。

 両社はそれぞれ、N50のくぎに対応したくぎ打ち機で実演しながら、正しく施工するための注意点を説明した〔写真1、2〕。最も重要なポイントは2社とも共通だ。「施工前の現場で試し打ちをすること」と声をそろえる。

〔写真1〕軽量で作業をサポート
長さ50mmのくぎに対応するマックスのHN-50N3[D]。1.7kgと軽量なのが特徴。手元での調整が可能な、ほこりを吹き飛ばすエアダスター機構を搭載している。税別で9万5000円(写真:マックス)
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〔写真2〕空気圧調整が手元で可能
「ハイコーキ」ブランドのNV50HR2。エアコンプレッサーまで行かなくても、手元で空気圧を調整できるパワー切り替え機構付きのタイプがある。同タイプは、税別で9万8000円(写真:工機ホールディングス)
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 くぎの浮き沈みの調整は、基本的にくぎ打ち機本体にあるアジャスターと、動力源となるエアコンプレッサーの圧力調整で行う。試し打ちでくぎのめり込み量を確認した後、まずはアジャスターで調整する。アジャスターは、くぎ打ち機内に設置したくぎの位置を調整する機構だ。ダイヤルを回してくぎの位置を上下させ、打ち込む深さを変更する〔図1〕

 アジャスターで調整し切れない場合は、エアコンプレッサーの圧力を調整する。圧を高めればくぎは沈み、低くすれば浮く。その後、再度アジャスターで微調整を行う。

〔図1〕アジャスターでくぎを上下
プロ向けのくぎ打ち機は大抵、打ち込み深さを調整するアジャスターを搭載している。マックスの説明書では、アジャスターの設定とくぎの動きを図で説明している(資料:マックス)
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