コールセンターを迅速に作れる――。こんな期待から、「Amazon Connect」と呼ぶAWSのサービスに関心が高まる。既に使いこなして成果を上げた日本企業の実例に迫る。

 「なるほど」「はいはいはい」と話す人ほど、営業成績が思わしくない――。求人サイト「マイナビバイト」を運営するマイナビが営業担当の通話を分析したところ、こんな傾向が見られたという。

 2018年夏、同社はマイナビバイトに求人の掲載を勧める営業活動に米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のコールセンターサービス「Amazon Connect」を導入し、その効果を検証した。現在は検証を終えて、成果を業務改善に生かす検討を進めている。

 企業から顧客に向けて電話を発信する、いわゆる「アウトバウンド」用途としてConnectを使った。営業担当がWebブラウザー上で顧客の電話番号を入力すると、Connectから社用のスマートフォンに着信が入る。着信を受けると、営業担当は顧客と話せる仕組みだ。

マイナビによる、「Amazon Connect」を使った検証の概要
NRIネットコムの資料を基に日経 xTECH作成
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 Connectを試した理由は2つある。まずは営業活動の効率化だ。一般的な固定電話やスマートフォンを使う職場環境だと、営業担当はお互いの通話履歴を共有しにくい。そのため、誰がどの顧客に営業しているか分からず、複数人が同じ顧客に営業をかけてしまうことがあった。マイナビの有田大志氏は「システム上に履歴が残せれば重複を防げる」と考えた。

 しかし、履歴を残したいだけならば、IP-PBX(IP回線用構内交換機)などを導入すれば済む。同社がConnectを選んだのは、通話内容を録音しテキストにして、様々な分析を試みるためだ。業務改善につながる知見を集めたかったほか、営業担当のメンタルの状態も調べられるとの期待があった。

 「優秀な営業担当の特徴を見いだすほか、退職者を事前に予測したかった。Connectならば低コストですぐに始められる。営業担当は全国の支店に散らばるため、従来は一元的な対策が採りづらかった」(有田氏)。

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