今回取り上げるのは、3年前に大阪府内の中古の戸建て住宅で起こった雨漏り事故を巡る訴訟だ。

 中古住宅の購入直後から深刻な雨漏り被害に見舞われた居住者は、リフォーム工事会社に雨漏りの修理を依頼。工事会社は約4カ月かけて修理したものの、雨漏りは一向に収まらなかった〔図1〕。怒った居住者は損害賠償を求めて工事会社を提訴。最終的に両者は和解に応じた。

〔図1〕外壁を乾式工法に替えたが雨漏りが収束せず
(イラスト:浅賀 行雄)
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 原告の代理人を務めた針原辻岡法律事務所の辻岡信也弁護士(一級建築士)の調査報告書によると、リフォーム前の外壁はモルタル仕上げのじか張り工法を採用していた。

 補修前の開口部の納まりには、2つの問題点があった。1つは、サッシのつばが下地合板の室内側に入っていたことだ〔図2〕。本来は、下地合板の屋外側に入れなければならない。もう1つは、サッシと外壁の取り合い部にシーリング材を充填せず、防水テープの止水機能だけに頼る形になっていたことだ。取り合い部から浸入した雨水は、防水テープのシワを通過して合板の背後に回り、室内で雨漏りを引き起こした。

〔図2〕シーリングを充填せず防水テープ頼みの納まり
開口部の納まりには、上図のように2つの問題点があった。下図は正しい納まり(資料:上は取材を基に、下は日本サッシ協会の「サッシまわりの雨水浸入防止対策」を基に日経ホームビルダーが作成)
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