「より速く」「より安全に」「より使いやすく」を目指して、無線LANの新技術が次々と登場してきている。次世代無線LANの柱となる注目の新技術を解説する。

 無線LANで最近注目を集めている技術の一つがメッシュネットワークだ。ここ1~2年の間に続々と製品が登場していて、今後ますます増えそうだ。このメッシュネットワークの仕組みを見てみよう。

電波が届くエリアを拡張したい

 免許不要で使える無線LANの電波は、出力が制限されているため届く範囲に限界がある。途中に何もない見通しの良い状況でもせいぜい20~40mが精いっぱいで、障害物があるとさらに短くなる。

 一般の家庭のように、壁や床、家具などがある環境では、アクセスポイントから離れた部屋には電波が届きにくい。最近はスマートスピーカーなどを使うために家の隅々まで無線LANが届くことが求められるようになってきた。メッシュネットワークを利用すれば、こうした不満を簡単に解決できる。

 無線LANの電波エリアを拡張する場合、これまでは中継器などを使うことが多かった。中継器とはアクセスポイントからの電波を受信し、それを増幅して再送信する機器のこと。アクセスポイントからの電波が弱まるところに配置すれば、そこからまた電波の届くエリアを拡張できる。

中継器を使った無線LANエリアの拡張
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 中継器はブリッジまたはリピーターとして動作する。これらの違いは、リピーターが受信した無線LANの電波すべてを区別なく増幅して再送信するのに対し、ブリッジではあらかじめ設定したアクセスポイントの電波のみを増幅し再送信する。市販のアクセスポイント製品の多くはブリッジとして中継するモードを用意している。中継器専用の機器も大部分はブリッジとして動作している。

 一方、企業内などでは無線LANスイッチや無線LANコントローラーを使ってエリアを拡張しているところも多い。

無線LANスイッチを使った無線LANエリアの拡張
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 無線LANスイッチなどで各アクセスポイントの動作を集中制御する。エリア内に存在する端末の状況に応じてアクセスポイントの電波強度を調整して、データの送受信を制御する。

 ただし、無線LANスイッチや無線LANコントローラーとアクセスポイント間は有線のLANケーブルで接続するのが一般的である。このため、工事などが必要となり、中継器ほどは気軽に導入できない。

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