瑕疵保険の制度がスタートして10年目は大きな節目だ。国土交通省は識者を集め見直しを始めた。制度の効果を感じつつも、現場とのずれも生じている。検査と消費者保護が大きな課題だ。

 住宅事業者に対して、住宅瑕疵担保責任保険法人が瑕疵を防ぐための講習を実施したり、技術情報を提供したりした成果が表れた――。国土交通省は「制度施行10年経過を見据えた住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討会」において、このような見解を示した。

 2018年は瑕疵保険制度がスタートして10年目の節目に当たり、同制度の見直しが進んでいる。その中で国交省は、雨漏りや構造耐力上主要な部分で瑕疵が生じた事故発生率が、おおむね0.05%程度だったことを明らかにした。10年の経過を分析すると、事故発生率は減少傾向にある。新築住宅向けの1号保険を対象に、2008年度から16年度までのデータを分析した結果だ。

 例えば、保険に加入してからの経過期間別に事故発生率を見ると、引き渡し後の経過期間が1年未満の場合、08年度の事故発生率が0.044%だったのに対し16年度は同0.026%と低下。1年以上2年未満の場合で比較しても、08年度の0.052%から15年度の0.019%へと減った〔図1〕。年々低下している。事故発生率は、「事故発生棟数」を「保険証券の発行棟数」で除して算出した。

〔図1〕瑕疵保険の事故発生率は低下傾向に
住宅瑕疵担保責任保険の制度が始まる2009年よりも前の事故発生率と、それ以降の発生率を比較したところ、年々低下していると分かった。国土交通省は、保険法人の瑕疵防止に向けた活動の効果だと分析する(資料:国土交通省の資料を基に日経ホームビルダーが作成)
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