「課題解決能力」を問うIIIの論文は、2018年度も17年度までと同様に2つの問題から1問を選択し、600字詰め用紙3枚以内に2時間で記述する形でした。出題内容は「最新の状況」や選択科目に共通する「普遍的な問題」を対象としています。出題文の多くは2、3の小問に分かれており、現状や背景、課題、解決策といった流れで論述するパターンが一般的です。

 旬な話題や時事問題に関する設問が多く、11科目中8科目、全24問中15問で出題されました。例えば、「土質及び基礎」では技術のイノベーションや技術開発、「都市及び地方計画」では都市のスポンジ化、「建設環境」ではグリーンインフラといったテーマが取り上げられています。

より広い視野での解答を求める設問も

 また、全科目に共通して、近年の社会問題を背景とした設問が目立ちました。少子高齢化をテーマにしたのが4科目、インフラの老朽化が3科目、防災が3科目、生産性向上が3科目といった状況でした。「電力土木」のIII―2では、コンプライアンスが題材として取り上げられています。さらに、「建設部門に携わる技術者として検討すべき項目」(鋼構造及びコンクリート)、「社会資本整備をめぐる構造的課題に対する解決策」(トンネル)など、その科目だけでなく、より広い視野での解答を求める問題も出題されました。

 IIではほとんどみられなかった「あなたの考え」を記述させる問題が24問中10問あったのも特徴です。解決策を提示させ、その解決策についての課題やデメリットなどの「残存リスク」について問う出題も8問ありました。これも、近年の傾向と言えます。

 なお、19年度に技術士試験制度が変更になり、18年度までの「課題解決能力」を問う論文は、「問題解決能力及び課題遂行能力」を問う論文に変わります。論文の分量については、600字詰め原稿用紙3枚以内で変更はありません。

 以下では、「河川、砂防および海岸・海洋」の18年度の出題内容について、もう少し詳しくみていきます。

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