働き方改革の成果が出ない。何か間違っているのだろうか――。こんな悩みを聞くことが増えた。そこで日経 xTECHは2018年9月28日、日本を代表するCIO(最高情報責任者)やCDO(最高デジタル責任者)など40人を集め、「ココがヘンだよ働き方改革」と題して議論。その中身を紹介する。

 ITを駆使した働き方改革の施策の1つとして、多くの企業が取り組み始めているテレワーク。自宅やカフェなどでもオフィスと同様に仕事ができるようにすることで、業務の生産性を高められると期待されている。

 その一方でテレワークの運用については、各社で試行錯誤が続いている。テレワークで効果を上げるためのヒントとして、「ココがヘンだよ働き方改革」と題した会合での名言を紹介しよう。

テレワークの日は会議に出られない?それはおかしいでしょ

――アクサ生命保険 執行役員ITデリバリー本部長 玉置 肇 氏

 アクサ生命保険は会社を挙げて、テレワークの制度や環境を整備してきた1社だ。ここ2年ほどで在宅勤務を利用する従業員は増えている。

 しかし、アクサ生命保険の玉置肇執行役員ITデリバリー本部長は「テレワークの制度は整ったが、本当の意味で働き方を変えられているかと聞かれたら、まだ道半ば」と私見を述べる。

アクサ生命保険の玉置肇執行役員ITデリバリー本部長
(写真:井上 裕康、以下同じ)
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 玉置氏がやや問題ありと見ているのは、テレワーク制度を「ルールベース(規則主義)」で運用している点である。しゃくし定規に規則を守ろうとすると、業務に支障を来す可能性があるという。「ココがヘンだよ働き方改革」の一例として、玉置氏はこんなエピソードを明かす。

 テレワークを導入し始めのころ、玉置氏が会議を設定したときに、ある従業員から「その日は(事前に決められている)テレワークの日なので参加できない」と言われたことがあったという。「テレワークのために業務が制限されるのはおかしな話」(玉置氏)。そこで玉置氏は「(音声通話アプリの)Skypeを使えばよいだろう」と言って自宅からの参加を促した。

 玉置氏がこのエピソードで訴えたかったのは、ルールに気を取られてしまうと、どうしても柔軟な発想が出にくくなることだ。こうした事態を避けるため、玉置氏はテレワークの運用規則をルールベースではなく、「プリンシプルベース(原則主義)」に変えていくべきだという。絶対に守るべき原理・原則だけを定めて、具体的な運用ルールは従業員自身やそれぞれの職場で判断できるようにするということだ。

 「きちんと成果を出しているのであれば、何時にオフィスを退社しても、常に在宅勤務でも構わない。会議も自宅から参加すればいい。要は大人の働き方に変えたい」。玉置氏はこう語る。

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