100年、いや130年に1度の変革期を迎えたと言われる自動車業界。パリ協定(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議;COP21)の二酸化炭素(CO2)削減目標は実現可能なのか。技術的な根拠を踏まえると、電気自動車(EV)を主力とするセールスミックスは難しい。では、どうすればよいのか。パリ協定の目標を実現し得る、将来のエンジン車と次世代車両の比率(ロードマップ)を、自動車を知り尽くす元トヨタ自動車の技術者で愛知工業大学工学部客員教授の藤村俊夫氏が語る。その後編。(近岡 裕=日経 xTECH)

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軽量化のアイテム

藤村俊夫氏
愛知工業大学工学部客員教授(工学博士)、 元トヨタ自動車、PwC Japan自動車セクター顧問をはじめ数社の顧問を兼任

 続いて、車両の軽量化だ。車両の軽量化はクルマの基本性能である走る、曲がる、止まるの観点で重要であることは言うまでもない。だが、二酸化炭素(CO2)の低減のために、今後は従来以上に大幅な軽量化が必須となる。

 表1は、車両の軽量化に向けた先端技術を含む改良アイテムの一例である。図5に重量(質量)低減目標を、表2に軽量化に伴うCO2改善率を示す。ここには車両のダウンサイジングも含めている。

 技術の完成度の向上と低コストの実現性を考慮した上で、2040年までに2014年比で27%の、2050年までには同じく30%の達成が必要となる。軽量化によるCO2改善率は、2040年において20%である。

表1 部品ごとの軽量化アイテム
(作成:藤村氏)
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図5 車両軽量化による重量低減目標
(作成:藤村氏)
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表2 軽量化によるCO2改善効果
CO2改善率は低減量100kg当たり5%で算出。(作成:藤村氏)
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