近年、AI(人工知能)に象徴されるようにデジタル技術の進化は著しく、SNSを情報源としたVOC(顧客の声)の収集や製品検査工程の自動化、そしてRPA(Robotic Process Automation)による設計の定型作業効率化など、製品開発の現場へもデジタル化が着実に浸透しつつあります。また、製品開発の手戻り防止・効率化を目指したモデルベース開発や、システムズエンジニアリング手法の導入も加速しています。

 しかし、どれだけデジタル化や製品開発プロセス変革が進んだとしても、業務を行うのは人です。人の成長なくして、企業の発展は成しえません。本コラムでは製品開発現場における人材育成の現状と、今後の強化アプローチについて、弊社の調査手法である「技術者力調査」結果と、製造業各社の取組み事例を交えながら論じていきます。

 詳細な内容に入る前に、調査方法である「技術者力調査」を紹介します。弊社では製品開発の成果を生み出す力の実態を把握するために、2004年度から3年ごとに「開発力調査」を実施しており、延べ230社、4万5200人の技術者に参加いただいています(2018年7月時点) 。その調査に、製造業の根幹を成す“人材”の実態を把握するため、2011年度から技術者力に関する内容を追加しました。この「技術者力調査」は人材の行動特性に着目し、5カテゴリー・合計21の指標をそれぞれ1点~5点の間で技術者自身が評価します(図1)。

図1 技術者力調査の着眼点と構成カテゴリー
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は登録月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら