2~5階の構成は?

 2階以上に児童・生徒が生活する教室を設けている。主に木構造の架構を使っているのは、グランドに面した教室部分だ。教室に面した共用部は木質化している。

 2~3階はほぼ同じ計画で、グランドに面した南側は主に普通教室、共用部を挟んだ北側は理科室や美術室などの特別教室で構成している。

 普通教室は、児童・生徒が日常的に使用する部屋であるため、耐火集成材の木構造のほか、積極的な木質化も施している。床はカバ材の複層フローリング、腰壁をカラマツの羽目板張り、天井の一部を有孔シナ合板としている。

 少し湾曲している共用部に吹き抜けの階段を2箇所、建物中央に設けている。2階から4階までを木造の通し柱と木質の壁で囲んだ明るく開放的な空間とした。

 階段の踏面および廊下の床をカバ材の複層フローリング、壁の大部分をカラマツの下見板張り、廊下の一部天井をスギ材の目透かし張りとしている。

 普通教室に面した廊下・階段部は「木の回廊」と位置づけ、横に連なる教室をつなぐ交流の軸としている。

2、3階平面図(資料:竹中工務店)
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廊下・階段を含む共用部の「木の回廊」は木質化し、階段部は3層にわたって吹き抜けとした。階段脇の下見板張りの壁には世界のことわざや格言などを彫り込んだ(写真:都築 雅人)
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「木の回廊」に面して南側には普通教室、北側には特別教室を配置し、交流の軸と位置づけた。また、廊下には竹中工務店が開発した耐火集成材「燃エンウッド」を据えた(写真:都築 雅人)
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「木の回廊」に面して南側には普通教室を配置した。共用部と隔てる腰壁などは木製だが、建具の枠は強度やメンテナンスを考慮し、鋼製とした(写真:都築 雅人)
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普通教室は、燃エンウッドの木の架構で構成。床・壁・天井は木質化を図った(写真:都築 雅人)
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 4階も同じく普通教室を南側の両側に配置し、中央南側に図書室を設けた。図書室は前期課程、後期課程全ての児童・生徒が利用する。床をカバ材の複層フローリング、壁をスギの羽目板張り、天井をスギの直交集成板(CLT)ルーバーとしている。このほか、構造計画上、S造とする必要があった一部の梁についてはカラマツ材で表面を覆った。

 4階の両脇にプールを設けており、これらは1階の体育館の上部に位置する。

 最上階の5階には、家庭科室、図工室などの特別教室を北側に、南側には全ての児童・生徒が利用するランチルームを配置している。さらに、人工木材のウッドデッキを敷いた屋上庭園を設けている。

4、5階平面図(資料:竹中工務店)
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4階南側の図書室。南側を5階までの吹き抜けとし、明るく開放感のある空間とした(写真:都築 雅人)
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5階のランチルーム。屋根は建物中央部から鉄骨の片持ち梁となっている。天井はスギCLTルーバー(写真:都築 雅人)
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