都市木造では、4階建て以上の中層建築をつくることが多い。「3階までの低層で使われる製材のイメージは軽量鉄骨、中層で使われる集成材やCLTのイメージは重量鉄骨」と東京大学生産技術研究所教授の腰原幹雄氏は言う。前編に続き、木造建築ビギナーが知っておきたい基礎知識を解説してもらう。

都市部には4階建てくらいの中層建築が多い。こうした建築を大断面集成材による木造でつくることを考えたい(写真:腰原 幹雄)
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 都市部における民間の建築需要を考えると、4階建て以上の中層の耐火建築物が多くを占めます。これを木造でつくっていこうとなれば、重量鉄骨による柱・梁に代わって、大断面集成材を使うことになります。

 次にコストを考えてみます。例えば、重量鉄骨では主に「ロールH」という規格材と「ビルトH(BH)」という特注材があります。経済的な規格品と、特注でつくれるものの高価な製品があるわけです。

 ところが木造では、今の大断面集成材には特注品しかありません。高いのです。

 そこで、日本集成材工業協同組合が大断面の規格材を用意してくれることになりました。これまで住宅用流通製材を使うと大きな建築が安くなることが多かったのですが、これからは大断面集成材の規格材を使えば安くできるようになります。

 部材の規格や標準寸法がきちんと伝わっていれば、集成材メーカーは安く出してくれます。その結果、建築も安くなります。

大断面集成材の規格化について(資料:日本集成材工業協同組合)
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