[トラブルの概要]
国土交通省中部地方整備局が紀勢自動車道(近畿自動車道紀勢線)で整備していた橋梁で2013年4月、完成済みの橋台に沈下や傾斜などの変状が発生。基礎杭を打設する地盤の地質構造が想定と異なり、一部の杭が支持層に届いていなかった。発注者は完成した橋台の使用を諦めて、それに代わる新たな橋台を急きょ構築。桁にも手直しを加えて対処した。また今後の対策として、内部の設計基準に、支持層の位置把握に注意を促す項目を加えた。

[現場概要]
■名称=平成23年度紀勢国道管内橋梁詳細設計業務 ■発注者=国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所 ■設計者=協和設計(大阪府茨木市) ■設計期間= 2011年7月~12年3月 ■設計費=5053万6500円

丸で囲んだ部分が、沈下や傾斜などの変状が発生した赤羽川橋のA1橋台(写真:国土交通省中部地方整備局)
[画像のクリックで拡大表示]
赤羽川橋の位置図(資料:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

 三重県紀北町で建設していた紀勢自動車道の赤羽川(あかばがわ)橋で、完成済みの橋台1基が沈下する変状が発生。橋台の造り直しを強いられることになった。

 同橋は、国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所が紀勢自動車道の紀伊長島インターチェンジ(IC)―海山IC間に計画した全長851.2mの橋で、右岸側(南西側)の鋼6径間連続少数鈑桁橋と中央の鋼3径間連続少数鈑桁橋、左岸側(北東側)の鋼6径間連続箱桁橋から成る。

 変状が発生したのは右岸側に設置したA1橋台だ。鉄筋コンクリート製で橋軸方向の長さは12.2m、橋軸直角方向の幅は10.5m、高さは22.5m。設計は協和設計(大阪府茨木市)、施工は山野建設(三重県伊勢市)がそれぞれ担当し、2013年2月に完成した。同橋台の工事費は約1億8000万円だった。

赤羽川橋の右岸側6径間の側面図。A1橋台で変状が発生した(資料:国土交通省中部地方整備局)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)は12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら