[事故の概要]
2011年10月、JR筑豊本線をまたぐ跨線橋の下で倉庫の撤去作業をしていたところ、同橋の歩道部分が縦断方向に約30mにわたって崩れた。破断面などを調査した結果、09年3月までに実施した補修工事で床版の鉄筋を誤って切断していたことが原因だと判明した。補修工事の現場代理人が、作業員に切断深さを周知していなかった。

[現場概要]
■名称=橋梁補修工事(2工区) ■施工場所=福岡県直方市大字山部地内 ■発注者=福岡県 ■施工者=山九ロードエンジニアリング ■工期=2009年1月~3月 ■工費=1773万4500円

南側の側面から見た事故発生当時の御館橋。歩道が垂れ下がり、柵だけで何とか落下を食い止めているように見える (写真:福岡県)
[画像のクリックで拡大表示]
橋面から見たところ。縦断方向に約30mにわたって崩れた(写真:福岡県)
[画像のクリックで拡大表示]

 歩道が崩れたのは、福岡県直方市内を走る県道上新入直方線の御館橋だ。同橋は全長150.3m、幅員10.05~13.7mで、両側には幅1.4~2.05mの歩道がある。1959年に完成した。橋の下をJR筑豊本線が通る跨線橋で、鋼単純ローゼ橋の中央径間と鉄筋コンクリート単純T桁橋の側径間から成る。

 2011年10月24日午前11時ごろ、桁下の倉庫を撤去する作業に携わっていた技術者が、A1橋台とP3橋脚の間の南側歩道舗装面に亀裂が生じていることに気付き、管理者の福岡県に報告。県はすぐにこの歩道を通行止めにした。

御館橋の概要。オレンジ色の部分が崩落した南側歩道。張り出し構造になっている。断面図は中心線の左側がA1-P3間の例、右側がP4-P5間の例を示す(資料:福岡県)
[画像のクリックで拡大表示]
11年10月24日に南側歩道に発生した亀裂。南側歩道は同日夜から翌朝の間に崩れた(写真:福岡県)
[画像のクリックで拡大表示]

 翌25日午前11時ごろに県の職員が同橋の状況を確認したところ、南側歩道は縦断方向に長さ27mにわたって崩れて垂れ下がっていた。県は南側の車道も通行止めにするとともに、橋の下を通る道路も通行止めにした。人的被害はなかった。

 県は25日夜から、九州共立大学総合研究所の牧角龍憲所長らから成る調査班を現地に派遣して緊急調査を実施。26日には、落下の恐れがあるとして南側歩道を撤去した。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)は12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら