[ミスの概要]
北海道新幹線の高架区間に設ける架道橋建設で、発注者が道路計画高さを誤認。算出方法の誤りや現況との食い違いに設計者や施工者も気付くことなく作業が進行し、最終的に桁下高さが足りない構造物になってしまった。

[業務概要]
<調査設計>■名称=道幹、139k8~149k3調査設計他 ■発注者=鉄道建設・運輸施設整備支援機構鉄道建設本部北海道新幹線建設局 ■設計者=復建調査設計 ■設計期間=2006年1月~6月 ■設計費(最終)=2982万円
<詳細設計>■名称=北海道新幹線、鶴野(東・西)高架橋詳細設計 ■発注者=鉄道建設・運輸施設整備支援機構鉄道建設本部北海道新幹線建設局 ■設計者=復建エンジニヤリング ■設計期間=2009年7月~11年3月 ■設計費(最終)=1億830万7500円

2012年8月に架設を終えた開発架道橋。桁下高さが所定の基準を満たしていなかった(写真:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
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建設中の開発架道橋。誤った「道路面高さ」で設計が進み、この誤りは工事でも見落とされた(写真:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
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 新設した架道橋で、実測すると桁下高さが足りない──。北海道新幹線の整備事業で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が2012年10月に公表したトラブルだ。

 この橋は、北海道北斗市に築いた「開発架道橋」。道道大野大中山線をまたぐPC(プレストレスト・コンクリート)橋で、12年8月の架設直後に計測した桁下高さは4.135mで、事前協議で定めた「4.7m」に約60cm足りなかった。

 同橋は調査設計を復建調査設計が、詳細設計を復建エンジニヤリングがそれぞれ担当。施工は、下部工事を東亜建設工業・株木建設・堀松建設工業・吉本組JV、上部工事をオリエンタル白石が手掛けた。

 同機構が確認したところ、桁下高さ不足の直接の原因は、調査設計の履行期間中に行われた大野大中山線のかさ上げ工事に伴う道路面の上昇を、設計で正しく反映していなかったことだった。さらに、関係者それぞれのミスや見落としが重なっていたことも分かった。

開発架道橋の平面図。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の資料に日経コンストラクションが加筆
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開発架道橋の側面図。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の資料に日経コンストラクションが加筆
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開発架道橋の桁下高さ不足のイメージ。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の資料に日経コンストラクションが加筆
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