エウレカは、恋愛・婚活マッチングサービス「Pairs(ペアーズ)」を運営している。設立は2008年11月、社員数は2018年8月の取材時点で141人を数え、男女比は6:4と男性がやや多い。平均年齢は28.5歳と若く、20歳代が半数、30歳代が4割、40歳代が1割という年齢構成だという。既婚者は25人、子供がいる社員は15人いる(ただし、それぞれ会社に制度利用で申告している数)。

エウレカのオフィス入り口
(撮影:皆木 優子、以下同じ)
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 同社代表取締役CEO(最高経営責任者)の石橋準也氏は、エウレカにおける福利厚生制度の目的について、社員のライフステージの移行に合わせて訪れる「出産」「育児」「介護」といった事象が、「人生の可能性を閉じてしまうことがないようにするため」と説明する。「次のライフステージに進めるようにすることで“あきらめ”が生じない、環境に依存せず活躍できるような人材へと成長する支援をする。この二軸が、エウレカにおける福利厚生の根幹にある」(石橋氏)

出産や育児などで「あきらめない」ために

 現在、同社社員にとってそうしたライフステージは、「結婚」「出産」「育児」だという。一方で「介護」については石橋氏は「いずれは考えなければならない問題」と言うが、年齢構成が若くまだ直面している社員がいないため、制度を用意していない。

 設立して10年と若いエウレカだが、そんな短期間でも福利厚生に関する姿勢は変わってきているという。設立当初から「人の成長」に対して積極的に投資してきたが、結婚や出産といった新しいライフステージを迎えた社員が現れ始めたことから、社員のプライベートのサポートにも注力するようになった。

エウレカの石橋準也代表取締役CEO(最高経営責任者)
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 そして、福利厚生プログラム「baniera」を2016年6月に導入した。banieraでは、結婚に出産、育児を支援する制度に加えて、英会話学習費用や海外カンファレンス参加費用の補助、ペットの世話を目的とした休暇制度まで用意している。

 banieraを制定した目的を石橋氏は、制度群に特定の呼称を付けた点について「社員の認知を向上して利用しやすくすることが目的。同時にまだ個々のライフステージを迎えていない社員がそ内容を知ることで、それぞれのライフステージで遭遇する事象について知ってほしかった」と説明する。もともと同社は多様性に対する受容度が高く、個人個人で異なる考えと価値観があることを受け入れる風土があったという。結婚や出産、育児といった「特定の人を特定の状況で支援する制度」に対して「利用できない社員もいるから不平等だ」と反対する人はいなかったという。