NTTコミュニケーションズはNTTグループの中心的企業で、社員数は約6000人。そのうち女性は1000人で、男性の占める割合が多い。平均年齢は43歳、既婚者は約7割、子供がいる社員は約6割という。

 また、年齢分布的には43歳と54歳にピークがある「ふたこぶ」構造となっている。これは、1990年代後半から2000年までのIT企業好況期(俗にいうITバブル)と、1989年(平成元年)を前後とした大量採用時代、この2つの時期の採用社員が多いためだ。

 NTTコミュニケーションズにおける福利厚生には、他社ではあまり例を見ない制度がある。その1つとして、最長3年間の育児休職制度を挙げられる。取得期間は利用する社員が自由に設定でき、状況の変化に応じて延長できる。休職中は給与は支給されないが、社会保険などの費用は会社が負担する。なお、他のNTTグループ主要企業も、同様の制度を運用しているという。

 日本の企業では、往々にして「制度があっても実際に休むのは遠慮する」ことが多い。しかし、NTTコミュニケーションズで実際に制度を利用した経験のある、第二営業本部 営業推進部門 マーケット戦略担当 田中暁子氏は、「当たり前のように休むことができた」という。「育児休職制度は、先輩方も利用していて、道筋を作ってくれていた」(田中氏)。

NTTコミュニケーションズ 第二営業本部 営業推進部門 マーケット戦略担当 田中暁子氏
(撮影:皆木 優子、以下同じ)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社がこの制度を設けたのは、女性の社会進出を推進する機運が高まってきた2000年以降のことではない。なんと、1968年(昭和43年)、今からちょうど50年前のことだ。

 学生闘争全盛期で、週休2日はまだまだ普及していなかった。女性社員は結婚したら退職、子供を産んだら退職、が常識だった。こうした時代に、当時の電電公社では3年間もの育児休職を制度として設けていた。これは、組合が会社との交渉で勝ち取ったものだという。