筆者は2008年にソフトバンクがiPhone 3Gを発売して以来、毎年、新しいiPhoneに機種変更してきた。iPhone 5cやiPhone 6 Plusなど派生モデルが発売された際には、それらも購入していた。仕事柄、iPhoneに関する記事を書くことが多いので、最新モデルにいち早く触れる必要はあるのだが、新しいiPhoneを買ったり、触れたりすること自体がシンプルに楽しかった。

 だが、今年はどのモデルを買うべきか。 ものすごく迷った。「あれも欲しい、これも欲しい」というワクワクとした悩みではなく、「買わないわけにはいかないもんなぁ」という、ややネガティブな気持ちが正直、芽生え始めた。

 筆者は2017年、ソフトバンク版のiPhone XとSIMロックフリーのiPhone 8を購入した。メインで使っているのはiPhone Xで、デザインも操作感もかなり気に入っている。カメラは、中国の華為技術(ファーウェイ)製スマホ(現在はHUAWEI P20 Proを愛用)を使うことが多いが、ほかにはiPhone Xで不満を感じることはない。そんな中で発表されたのが、iPhone XSとiPhone XS Max、そしてiPhone XRだった。

迷った末にiPhone XSを購入

 iPhone XSはiPhone Xの後継モデルだが、これまでのiPhoneの歴史を振り返ると、進化点が少ないように感じた。

 プロセッサが変わり、カメラが強化され、防水性能が向上──。どれもユーザーにメリットがある進化ではあるが、iPhone Xに満足している筆者の購買意欲を刺激するほどではなかった。

 iPhone XS Maxは、画面が大きいので使用満足度が上がりそうだ。しかし、かつてiPhone 6とiPhone 6 Plusの両方を買って、iPhone 6 Plusのサイズ感になじめなかった筆者としては、食指が動かなかった。今のところ、iPhone Xのサイズがちょうどいいと思っている。もし、iPhone XS Maxがただ画面が大きいだけでなく、機能面でのアドバンテージもある“iPhone XS Plus”だったら選んでいたかもしれないが……。

 iPhone XRは、iPhone Xよりもディスプレーのスペックが低く、カメラもシングルレンズなので迷わず除外した。恐らく筆者だけでなく、iPhone Xを使っていてiPhone XRへの買い替えを考えている人は少ないだろう。

 結局、筆者が購入したのはSIMフリーのiPhone XSだ。不満なく使っているソフトバンク版のiPhone Xはそのまま使い続けて、新機能などの動作チェック用としてiPhone XSを購入することにした。

iPhone X(右)とiPhone XS(左)に、あえて同じ壁紙を表示させてみた。ほとんど区別がつかない
(撮影:村元 正剛)
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アプリの起動や顔認証スピードの差はほとんどない

 iPhone XとiPhone XSの最大の違いはプロセッサだろう。iPhone XSは、1世代前の「A11 Bionic」よりもパフォーマンスや電池効率を大幅に向上させたとアップルがアピールする「A12 Bionic」を搭載している。

 アプリの起動や顔認証のスピードなどを比べてみたのだが、率直な感想を言えば、ほとんど差は感じなかった。同じアプリのアイコンを同時にタップすると、iPhone XSのほうが起動がわずかに早いことはあるのだが、iPhone Xが遅いというわけではない。

 だが、ベンチマークを計測するアプリで比べてみたところ、スコアには大差が生じた。3DゲームやAR(拡張現実)コンテンツなど、負荷の大きい操作を行う場合には、その恩恵を実感できるのではないかと思う。

使用感に大差は感じなかったが、「AnTuTu Benchmark」アプリでベンチマークを測定した結果、iPhone X(右)とiPhone XS(左)でスコアは大きく差がついた。
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