局地的な集中豪雨の増加に伴い、河川から水があふれる外水氾濫だけでなく、下水管内の水位が上昇してマンホールなどからいっ水する内水氾濫の被害が目立つ。

都市化が進み、各地で内水氾濫が増えている。写真は2003年に発生した福岡水害。地下街に水が流れ込んだ(写真:国土交通省)
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 2015年の水防法の改正を受けて、相当な内水被害の恐れがあるとして指定された「水位周知下水道」では、危険氾濫水位を超えた場合にその情報を水防管理者などに通知しなければならなくなった。

 実は下水道はこれまで、河川などと比べると水位を常時、測るという概念があまりなかった。道路の下を通る下水管内の情報は、ある種ブラックボックス化している。下水管の設計を手掛ける建設コンサルタント会社でさえも、管内の水位のモニタリングは未知の領域だったという。

 ところが内水氾濫対策への関心が高まり、さらに民間の技術革新も進んできたことがきっかけで、下水の水位観測に新たな潮流が生まれつつある。

 例えば、国土交通省が11年から進める下水道革新的技術実証事業(B-DASH)。広島市の下水施設をフィールドに、光ファイバーを使った水位情報の検知・収集などのシステムを実証した。

 その他コストや手間を削減するために、LPWA(省電力広域無線通信)を使って、下水管内の水位を監視する技術も登場し始めた。上下水道に強い建設コンサルタントのNJSは富士通や富士通九州ネットワークテクノロジーズと共同で、下水管内の水位観測が可能なシステムを開発した。

水位観測システムの概要(資料:NJS)
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