JR北海道は9月12日、北海道胆振(いぶり)地方を震源とする地震で、厚真(あづま)川に架かるJR日高線の橋桁に最大27cmの横ずれが生じたことを明らかにした。被災した橋を含む苫小牧―鵡川(むかわ)間では軌道のゆがみも見つかっており、復旧のめどは立っていない。

橋桁の変位量が最も大きかった13P橋脚。様似(さまに)方面から苫小牧方面を見る(写真:JR北海道)
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 損傷したのは、震源地から南に約20km離れ、厚真川の河口付近を南北に横切る「厚真川橋りょう」。1956年に完成した全長255mの橋で、渡河部の9径間は鋼桁、その前後の陸上部は2連の鉄筋コンクリート(RC)桁で構成する。横ずれが生じたのはいずれもRC桁だ。

厚真川橋りょうの側面図。4カ所で橋桁の横ずれが確認された。鋼桁(オレンジ色)が9径間で長さは各19.7m、苫小牧方面のRC桁(灰色)が4径間で各13.5m、様似方面のRC桁が2径間で各10.5m(資料:JR北海道)
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 横ずれは橋の4カ所で見つかり、全て上流側に動いた。最も大きな変位が見つかったのは、川の南側でRC桁と鋼桁との掛け違いとなる箇所の橋脚上だ。長さ10.5mのRC桁が支点上で27cm動き、軌道にゆがみが発生した。川を挟んで反対側に架かるRC桁にも、3カ所で2~6cmの横ずれが生じた。

橋桁が最も大きくずれた13P橋脚上では、軌道に大きなゆがみが生じた。苫小牧方面から様似方面を見る(写真:JR北海道)
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 支点部には線支承を採用していたとみられ、地震動によって支承のストッパーなどが外れて桁が逸脱したと考えられる。JR北海道は構造物自体に損傷がないか詳細に点検したうえで、復旧方法などを検討する。

13P橋脚上の橋桁の支点部(写真:JR北海道)
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