9月6日未明に発生した北海道胆振(いぶり)地方を震源とする地震で、広範囲の液状化が生じた札幌市清田区の里塚地区。道路が波打ち、住宅が傾いている――。同地区では地震直後から被害の報告が相次いだ。翌7日の午後1時すぎ、記者は北見工業大学の地盤工学の専門家らと共に現地に入った。

地震後に液状化した札幌市清田区里塚の道路。かつては水田などがあり、小河川が流れる谷を埋め立てて造成した地域に、被害が集中したもようだ(写真:日経コンストラクション)
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 被害が多かったのは国道36号の北側にある里塚1条地区の西側。JR札幌駅から南東に12kmほど離れた場所だ。およそ2ヘクタールの範囲に、液状化による道路の損傷や建物の損壊が集中している。

道路の陥没や住宅の傾きなどが集中した区域を赤色で示す。国土地理院の資料に日経コンストラクションが加筆
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 ガソリンスタンドに並ぶ車の長い列ができた国道36号でタクシーを降り、住宅街を進む。5分ほど歩いたところに報道のテレビカメラを見付けて近寄ると、カメラが向く先で住宅が大きく傾いていた。足元では道路が不自然な下り坂になっており、縁石が15cmほど浮かび上がっている。「ここは一昨日まで平らな道だった」。テレビ局のインタビューに住民がこう話しているのが聞こえた。

 被災エリアの北西部にある公園に入ると、広場の中央が大きくへこみ、幅40cmにもなる亀裂が生じていた。遊具の傾き具合から推察すると、広場の中央の地盤が2~4mほど落ち込んだようだ。すぐ脇の道路ではマンホールが地上に突出するなど、公園の周辺では地盤が沈下した痕跡が目立った。

沈下して傾いた住宅。市が被災エリアで調査した288の建物のうち、約4割が中に入るのが危険な状態だという(写真:日経コンストラクション)
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沈下した道路の縁石が浮かび上がり、ブロック塀が崩れていた(写真:日経コンストラクション)
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広場の中央が沈下し、亀裂が生じた「里塚中央ぽぷら公園」。波打つような地形になり、遊具が傾いていた(写真:日経コンストラクション)
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公園の北西側の道に突き出していた比較的新しいマンホール。天端の高さが元の地表面の高さに近いとみられる(写真:日経コンストラクション)
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公園の脇の道で大きく傾いた住宅。赤い紙は、市の応急危険度判定で「危険」な状況と判定されたことを示す。水道管が被害を受けたのか、汚水がたまっていた(写真:日経コンストラクション)
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