台風21号の影響でタンカーが衝突した関西国際空港連絡橋で、損傷した橋桁の撤去に向けた作業が始まっている。詳しい損傷状況などは今のところ不明だが、復旧に当たっては上部構造に補強を施して再利用するか、損傷がひどい場合は新たに桁を製作し直さなければならないかもしれない。

 長大橋に大型の船舶が衝突し、復旧に難儀した事例は過去にもある。関空連絡橋とは構造形式が異なるため、直接の参考にはならないものの、建設専門誌「日経コンストラクション」の2013年1月14日号に掲載した記事を以下に転載する。

タンカーが衝突した関西国際空港連絡橋(写真:西日本高速道路会社)
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※以下、日経コンストラクション2013年1月14日号pp.36-37を転載(肩書きなどは当時)

 斜張橋に船が3隻も激突する──。そんな前代未聞の事故に見舞われたのが、ベトナム北部のハイフォン市にあるビン橋だ。

 2010年7月のこと。一帯を襲った台風「コンソン」の影響で、1kmほど下流の港に係留してあった船舶3隻のロープが切れ、上流に向かって流された。

 3隻はビン橋に激突。フランジの幅が90cm、厚さが5cmもある鋼製の主桁が、衝撃で長さ23mにわたって大きく折れ曲がり、水平方向に最大31cmも変形した。主桁を支えるケーブル2本も損傷し、床版や高欄、航路標識が被害を受けた。

ビン橋の中央支間長は260mだ。設計者は長大など。IHI・清水建設・三井住友建設JVが施工して2005年に完成した(写真:日経コンストラクション)
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ビン橋の損傷箇所。長大の資料を基に日経コンストラクションが作成
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