午前中は穏やかだった海が、午後1時ごろから急に荒れ始める――。関西国際空港を運営する関西エアポートは、台風21号による高波で1期島の大半が水没した2018年9月4日の映像を公開した。
(関連記事:関空水没 波高5.2mに沈下護岸あらがえず

関空東側護岸のタンカーバースを襲う高波
動画は30倍速。関空1期島の東側護岸から突き出たタンカーバースのカメラが撮影した。キャプションは日経 xTECHが加筆(動画:関西エアポート)

 1期島の東側護岸から突き出たタンカーバースのカメラが捉えた。午後1時以降、東側護岸と南側護岸を越波した海水が島内に流れ込んだ。流入は午後2~3時をピークに、午後4時ごろまで続いた。

 島内の総浸水量は、東京ドーム2.2杯分に当たる約270万m3と推計される。同社が設置した「台風21号越波等検証委員会」(委員長:平石哲也・京都大学防災研究所教授)は、総浸水量の90%が護岸からの越波、7%が東側護岸のブロック転倒部からの流入、2%が排水ポンプの停止による雨水排水管からの逆流、1%が降雨の影響とはじき出した。

1期島の大半が水没した関西国際空港を北東から見る。写真右奥の2期島は1期島よりも地盤が高く、浸水被害を免れた。台風が襲来した当日の2018年9月4日に撮影(写真:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]
鉄筋コンクリート製のブロックが転倒した東側護岸。奥は航空機に位置や方位を伝えるためのアンテナ設備(写真:関西エアポート)
[画像のクリックで拡大表示]
台風21号による被害のメカニズム。全10カ所で毎時20万m3の排水能力があるポンプのうち、3カ所が電源喪失によって停止した。1994年の開港当初は雨水を自然流下させていたが、島内の地盤沈下によって管路が逆勾配となり、ポンプを追加していた(資料:関西エアポート)
[画像のクリックで拡大表示]
写真左手の斜路から海水が第1旅客ターミナルビルの地下に流れ込み、電気設備が浸水。大規模に停電した(写真:関西エアポート)
[画像のクリックで拡大表示]
海水が流れ込んだ斜路。正面奥に第1旅客ターミナルビルが見える。18年12月に撮影。関西エアポートは今後、斜路の手前に止水板などを設ける計画だ(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が4月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら