日経 xTECH EXPO AWARD 2018
受賞製品/サービス

 日経BP社は2018年10月18日、ビジネスと技術のクロス領域で起こるイノベーションの祭典「日経 xTECH EXPO 2018」において、「日経 xTECH EXPO AWARD 2018」を選出、発表しました。最優秀賞であるグランプリには、「長らくDRAMをメインメモリーとしてきたコンピュータのアーキテクチャーを一変させるインパクトがある」と評価されたインテルの不揮発性メモリー技術「Intel Optane DC」が満場一致で選出されました。

 日経 xTECH EXPO AWARDは、日経 xTECH EXPO 2018に出展された全ての製品/サービスの中から、製品/サービスとして優れていると同時に、来場者に対して分かりやすくインパクトのある展示を行ったものに与えられる賞です。選定は、日経BP社の技術系媒体の編集部から選ばれた審査員が行い、グランプリと準グランプリを決定しました。

 日経BP社のニュースリリース:「日経 xTECH EXPO AWARD 2018」の受賞製品/サービスを発表 グランプリにインテルの「Intel Optane DC」 - ニュースリリース - 日経BP社

 受賞製品/サービスの一覧は以下の通りです。

グランプリ

インテル「Intel Optane DC」
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概要:DRAMに準じるアクセス速度の不揮発性メモリー「3D Xpoint」を搭載した、企業向けストレージ/メモリーモジュール。ストレージのOptane DC SSDシリーズ、メモリーモジュールのOptane DC persistent memoryで構成される。

審査員講評:特に評価が高かったのはOptane DC persistent memory。サーバーのメモリースロットに差し込むことで、Tバイト級の不揮発メインメモリーを比較的安価に実現できる。長らくDRAMをメインメモリーとしてきたコンピュータのアーキテクチャーを一変させるインパクトを評価した。

準グランプリ

ウエアラブル賞
QDレーザ「RETISSA Display」
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概要:レーザー光によって人の網膜に直接映像を投影するヘッドマウントディスプレイ。視力やピント位置の影響を受けにくい特徴があり、クリアに映像を見ることができる。現行製品はスマートフォンなどから映像を取り込む。視覚障がい者の補助用として、フレーム前面にカメラを組み込んで眼前の映像をリアルタイムに見られる製品も既に開発済み。2年以内に医療機器としての販売を目指す。

審査員講評:フレームの内側にプロジェクターを内蔵したことで小型化に成功。違和感の小さいデザインとなっている。視覚障がい者の補助用以外に、作業支援やエンタテインメントの分野への応用も期待される。

コミュニケーション賞
サイバーリンク「PerfectCam」
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概要:Webビデオ会議用のプラグインソフト。カメラで撮影した映像をリアルタイムで加工し、相手に表示する。顔認識技術とAR(拡張現実)技術を用いて、化粧をしているように見せる「バーチャルメイク」機能を備える。プライバシーなどを考慮し背景をぼかした映像を見せる新機能「AI 背景ぼかし」を開発し、展示でデモを実施した。12月から提供する予定。

審査員講評:バーチャルメイク、AI 背景ぼかしの機能はどちらも、テレワーク時のプライバシーに配慮したもの。こうした工夫が、多様な働き方を実現するうえで重要だ。メイク、背景ぼかしとも、ディープラーニング(深層学習)を用いて映像を合成しており見え方が自然である。同社のビデオ会議サービスだけでなく、米グーグルの「Googleハングアウト」や米マイクロソフトの「Skype」など他社サービスと組み合わて利用できる点も評価した。

産業IoT賞
コア「においトライアルキット」
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概要:においセンサーを備える「においセンサBox」に、データ通信とクラウドの記憶容量の利用権6カ月分、データを可視化するツールを組み合わせたサービス。においのかすかな変化を24時間365日にわたり監視することで、生産工場での生産設備の変調、電力設備の火災、鉄道駅や車両の異常などを早期に検知できる。PoC(概念検証)での利用を想定する。

審査員講評:「におい(空気質)」による異常検知を実用化した点が新しい。人は「こげ臭いにおい」「薬品やガスのにおい」などで異常を知るが、それをIoTで実現した例は珍しい。設備の火災や過熱に加え、液体や気体の撹拌、充てん、封入工程での不良の防止、生産物へのにおい移りによる不良の防止など適用範囲の広がりが期待できる。

社会インフラ賞
フェーズワンジャパン/ジェピコ「iXM-RS150F」
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概要:土木・建築の構造物の点検に使う、1億5000万画素の測量カメラ。測量カメラとしては解像度が最高クラスで、50メートル離れた場所から0.2ミリ幅のクラックを映し出す。ドローンへの搭載が可能で、地上からだけでなく空中からの撮影もできる。

審査員講評:従来、コンクリート構造物などのクラックを点検するには、ドローンに測量カメラを搭載し、対象物に近寄って多数の写真を撮影する必要があり、時間が掛かるうえに安全面の問題があった。iXM-RS150Fは1億5000万画素という高解像度なので、構造物に近接せずに撮影できる。そのため撮影が短時間で済むのに加え、安全の問題も小さい。老朽化した橋梁など社会インフラの劣化が問題視されており、点検作業を効率化できる点は社会的なインパクトが大きい。

セキュリティ賞
Safer Connected World「AppGuard」
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概要:マルウエアによる被害を防ぐPC向けセキュリティソフト。重要なシステムファイルやプロセスの変更を禁止するなど、アプリケーションソフトの動作を制限することにより、マルウエアに感染してもデータの破壊や漏洩などの被害が発生しないようにする。開発元はBlue Planet-works。

審査員講評:マルウエアの検知と駆除を中心とする従来のセキュリティソフトとは異なる、新しいコンセプトの製品。開発元であるBlue Planet-worksには、ANAホールディングス、第一生命保険、損保ジャパン日本興亜、電通、PCIホールディングス、JTBなどが出資している。

ブロックチェーン賞
ラブロック「RABLOCK BLOCKCHAIN PLATFORM」
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概要:手のひらサイズのPCボード「Raspberry Pi」を使った、ブロックチェーンの基盤。ハードウエアとソフトウエアのセットを月額約10万円からの料金で貸し出す。企業内などプライベート環境向けのAPI群を多数用意し、ニーズに合わせてデータ形式などをカスタマイズできる。REST APIによって既存システムと連携させることが可能で、最短2週間程度でシステムを稼動させられる。

審査員講評:金融機関を中心に、ブロックチェーンの利活用方法を探るためPoC(Proof of Concept、概念実証)を実施する企業が増えているが、システム構築に手間やコストがかかることに悩むケースが多い。安価かつスピーディーにブロックチェーン環境を構築できることから、PoCのハードルを下げブロックチェーン普及に寄与できる点を評価した。クラウド活用が難しいケースでも、Raspberry Piを選択できる手軽さも意義が大きいと判断した。

ヘルスケアIoT賞
インフィック・コミュニケーションズ「『LASHIC』シリーズ」
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概要:赤外線センサーや照度センサーを組み合わせて要介護者の日常生活や行動を見える化するヘルスケアサービス。センサーによる、脈拍などの測定データはインターネット経由でスマホアプリに送信するほか、異常時にメールやアプリによってプッシュ通知する。介護施設で高齢者を見守る用途を想定。料金は月額980円(税別)から。2019年には個人ユーザー向けにも販売を開始する予定。

審査員講評:インフィックグループは、関東・東海圏で介護事業を展開している。自社向けに開発したシステムがベースなだけに、現場ニーズに基づいた実現方式を用いている。例えば要介護者のプライバシーに配慮し、カメラを使わず赤外線などのセンサーによって、対象者の状態や行動を把握できるようにした。

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日経 xTECH EXPO AWARD 2018 審査員

審査委員長

吉田琢也 日経BP社 技術メディア局長

審査委員

木崎健太郎  編集委員 日経 xTECH/日経ものづくり
大谷晃司 副編集長 日経 xTECH/日経コンピュータ
高田学也 副編集長 日経 xTECH/日経FinTech
菅井光浩 副編集長 日経 xTECH Active
眞鍋政彦 副編集長 日経 xTECH/日経コンストラクション
白井 良 編集 日経 xTECH/日経SYSTEMS
高橋秀和 編集 日経 xTECH

審査事務局

中山秀夫 日経 xTECH副編集長/日経クラウドファースト編集長