暗号化なしのスポットはVPN利用を検討

 暗号化機能を利用すると通信は暗号化され、第三者に傍受されても解読できないため安全と言える。だが、フリースポットなどで暗号化機能が無効になっている場合もある。こうした無線LANに接続せざるを得ないときには、VPN(仮想プライベートネットワーク)が役立つ。VPNは、暗号化された仮想的なトンネルをインターネット上に作り、遠方のオフィス同士や、オフィスと離れた場所にいる従業員のパソコンなどを接続する仕組みである。仮に無線LANの通信を盗めたとしても、そのデータは暗号化された状態であり解読は困難だ。

 VPNを使うには、VPNルーターやWindowsパソコンなどでVPNサーバーを構築してそれらに接続するか、シマンテックの「ノートン WiFi プライバシー」(年間2990円/1台、税別)やインターリンクの「セカイVPN」(月額1080円、税込)といったVPNサービスを利用する。VPNサービスは、パソコンやスマホなどの端末とインターネット上にあるWebサイトやWebサービスの間の通信を暗号化する。ユーティリティーソフトをインストールして常駐させるだけで利用でき、複雑な設定もほとんどない。なおサービスによっては、速度が遅かったり設定が複雑だったりするので、加入前に使い勝手などをチェックするとよい。

 VPNサービスはセキュリティを高められる半面、VPNによる通信経路の増加や暗号化などの処理による若干の速度低下が発生する。また一部のWebサイトやWebサービスでは、VPNサービスを介した接続を「サービス提供エリア外からの利用」あるいは「不正アクセス」などとして認識してしまうため、サイトの利用やサービス提供を許可しない場合がある。VPNのユーティリティーソフトでは、VPNのオン・オフを簡単に切り替えられるので、必要時以外はオフにしておいた方がよい。

「ノートン WiFi プライバシー」は契約後、ソフトをインストールするだけで利用できる。ソフト起動後は通知領域に常駐し、スイッチで機能のオン/オフを選べるため、状況に応じて使いやすい
[画像のクリックで拡大表示]
VPNを使うと、ネットの接続元が切り替わる。サービスによっては、突然ネットの接続元が変わったことにより、不正アクセスと判別されることもある。こうしたケースで、本人確認などを実行すれば利用できるようにしているサービスもある
[画像のクリックで拡大表示]