配管類のトラブルは、入居後に問題が生じ、しばらくたってから発覚することが少なくない。防止するには定期的な点検が重要だ。問題が生じた際は、建て主に不信感を抱かせないようにしたい。(日経ホームビルダー)

 引き渡し後の1年点検が行われた木造2階建ての戸建て住宅でのことだ。事件は1階のユニットバスで起こった。点検口を開けて天井裏をのぞき込んだ瞬間、担当者は驚いたに違いない。浴室内の換気扇と壁スリーブとの間に、ダクトが取り付けられていなかったのだ〔写真1〕。

〔写真1〕ユニットバスの天井に設置した換気扇のダクトが未施工だったことが発覚。1年間、浴室の湿気が屋根裏に放出されていた。目視では特に問題は見られなかった(写真:カノム)
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 担当者はすぐに職人を呼び、その日のうちにダクトをつなぐ修理を完了させた。念のため他の部位への影響がないかを、点検口から目視で確認。問題がないことを建て主に伝えて、点検作業は終了した。

 だが翌日、建て主が次のように言い出した。「1年もの間、風呂からの湿気が天井裏などの室内側に全て排出されていた。その量を考えると、目に見えない箇所で何か影響が出ている恐れがある。徹底的に調べない限り納得できない」

 前述の事例の場合、天井裏に異常がなければ、ほかの部位に影響が及んでいる可能性は低いと判断する人は少なくないだろう。だが、そう軽く考えるのは危険だ。

 建て主にとっては大金を出して建てた大事な家だ。特に新築してすぐの不具合であれば、見えない箇所まで確かめないと納得できないのは当然といえる。問題がないとしても、目視と口頭だけで簡単に返答すると、建て主は不信感を抱きやすい。

 この現場では、不幸にも建て主からの信頼を損ねてしまったようだ。建て主は住宅会社が再調査するという申し出を断り、第三者による調査を提案。筆者に依頼がきた。

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