タッカーの穴から水が染み込んだ防水シートはムクムクと膨らみ穴を塞いだ〔写真1〕。スリーエムジャパンへの取材での1コマだ。

〔写真1〕膨潤して穴を塞ぐ
止水機能付きの防水紙は、タッカーの穴から浸入した水を吸収して膨潤。穴の部分が膨らむことで蓋となり、水の浸入を防ぐ仕組みだ(写真:日経ホームビルダー)
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 実験で使用した防水シートは、裏面に高分子吸収体を施した、「3M 止水機能付き外壁防水シート2407」。左官壁などの湿式の壁向けの防水シートで、住友林業とスリーエムジャパンが開発。住友林業は2004年以降、湿式の壁で標準仕様として採用している〔写真2〕。一般の施工者向けにはスリーエムジャパンが販売している。

〔写真2〕半透明が施工性を向上
止水機能付き防水紙は半透明なため、木ずり下地の位置を確認しながら施工できる利点がある(写真:住友林業)
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 防水シートを留め付けるタッカーの穴から雨水が浸入する悩みは、湿式の壁でも同様だ。特に一般的な湿式の壁の場合は、外壁材と防水紙の間に通気層がない。そのため、壁を越えて入ってきた雨水は流れ落ちたり蒸散したりせず、防水紙の上で滞留しやすい。そこにタッカーの穴があれば、雨水が室内側に浸入してトラブルを引き起こしかねない。

 「タッカーの穴や防水紙の重ね合わせ部は、雨水の浸入リスクを高める要因の1つだ。このリスクを極力ゼロにしたかった」。住友林業技術商品開発部の梅田泰成次長は止水機能付きの防水シートを開発した経緯についてこのように語った。

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