120mm角の隅柱に105mm角の管柱を組み合わせて通気工法の外壁を施工する――。一見、問題がない納まりのように思えるが、透湿防水シートの役割を台無しにする危ない納まりだ。「このような設計をする人は素人同然だ」と、日本住宅保証検査機構(JIO)の西山祐幸専務取締役は指摘する。

 この納まりで問題になるのは、隅柱の部分だ。通気層を設けずに外装材をくぎなどで直接留め付ける、いわゆるじか張りしていることが透湿防水シートに悪い影響を与える。使用する透湿防水シートの種類にもよるが、「熱でシートが劣化したと考えられる現場があった」と、旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツの市川卓担当課長は説明する〔写真1、図1〕。

〔写真1〕熱で透湿防水シートが劣化
(写真:旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ)
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隅柱に外装材をじか打ちした場合、外装材の熱でシートの劣化が促進されてしまうケースがある(写真:旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ)
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〔図1〕納まりの危険性を注意
旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツは、隅柱部分に通気層が確保できない納まりの危険性を告知していた(資料:旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツの資料に日経ホームビルダーが一部加筆)
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 透湿防水シートが劣化すれば防水性が損なわれて水分が柱に伝わり、腐食を招きかねない。写真1で示した2つの住宅では、それぞれ築10年に満たない段階で漏水事故に至ったという。

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