「透湿防水シートと防腐防蟻処理を施した胴縁には相性がある。多量の水で胴縁がぬれるとシートの防水性が低下する」。通気工法が普及した昨今、透湿防水シートの性能を適切に発揮させるうえで避けて通れない注意点だ〔写真1〕。配慮を怠ると、正しく施工したつもりでも漏水を招きかねない。

〔写真1〕7年前からリスクを警鐘
(写真:旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ)
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(写真:旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ)
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胴縁の防腐防蟻剤は透湿防水シートの防水性を損ねるリスクがある。7年前からさまざまな企業や団体が注意を促していた(資料:日本透湿防水シート協会)
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 トラブルを引き起こす仕組みは次の通りだ。防腐防蟻処理を施した胴縁材が多量の雨でぬれると、薬剤が溶け出す。溶け出した薬剤が透湿防水シートに付着すると、薬剤に含まれる界面活性剤がシートの表面張力を弱め、はっ水効果が低下。水がシートを透過しやすくなる〔図1〕。シートが正常な状態では、はっ水効果が働き水を通さない。

〔図1〕はっ水機能が低下
界面活性剤がシート表面のはっ水機能を低下させることで、水が透過して防水性が保てなくなる(資料:旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ)
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 ただし、全てのケースで防水性が低下するわけではない。防腐防蟻剤の処理の仕方や使用している薬剤の種類、シートの種類などの組み合わせによって影響の有無が異なる。どのような組み合わせで影響が出やすいのかは明らかになっていない。

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