自分が元請けの立場で慣れない工種を担当するとき、作業を知り尽くした専門工事会社の意見を聞いて、つい任せきりになることはないだろうか。

 2017年2月、農業用の水管橋の塗り替え工事で発生した死亡事故は、その典型例だ。直径わずか1mの鋼管内面を塗装していた作業員3人が有機溶剤の中毒で倒れ、そのうち1人が死亡した。

事故が起こった水管橋の内部(写真:愛知県)
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 元請けの入船興業(愛知県西尾市)の担当者は、現場代理人1人だけ。塗装工事の経験が少なく、40年以上の塗装実績を持つ1次下請け会社の被災者に作業計画を任せていた。

 事故当日は開口部に送風機を置いて換気しながら、30m先の管内で作業していた。ただし、有機溶剤を使用する際に必要な送気マスクなどの保護具は着用していなかった。

水管橋の側面図(資料:愛知県)
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事故が起こった水管橋の外観。外面の塗り替えも工事に含まれていた(写真:愛知県)
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 塗り替え工事は、愛知県西三河農林水産事務所が水管橋の橋脚補修や管の一部取り替えと併せて土木一式工事として発注した。工期は16年11月から17年3月までだった。

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