建設現場では、移動式クレーンによる吊り荷走行や1点吊りは原則的に禁止されている。大阪府吹田市の公道で昨年5月に施工していた下水管の新設工事では、その両方を実施したことがきっかけで、死亡事故にまで発展した。

下水管が激突した現場。奥に見えるのはマンホールとの接続部で、事故は写真手前で起こった(写真:吹田市)
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 公道の下水管工事だが、発注者は下水道管理者の吹田市ではなく、民間の開発事業者だ。

 再開発などで下水の流入量や流入ルートが変わる場合、下水道管理者の承認の下、公共下水道施設との接続部の新設、改良などを民間の開発事業者が実施することになる。下水道法第16条に基づいた施工承認工事だ。施工後は吹田市が管理する。

 事故は、開削した土留め内に直径800mm、長さ2.5mのコンクリートヒューム管を据え付ける作業中に起こった。

事故発生までの経緯
平面図。吹田市の資料や茨木労働基準監督署などへの取材を基に日経コンストラクションが作成
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断面図。吹田市の資料や茨木労働基準監督署などへの取材を基に日経コンストラクションが作成
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 クレーン機能付きの油圧ショベルでヒューム管を1本吊りにし、走行して下ろしたところ、管が斜めに入り、その一端が土留めに接触。油圧ショベルを後退させたが、今度は管の反対側が土留めに接触して動かなくなった。

 地上で重機のオペレーターに合図を送っていた2次下請け会社の被災者は、油圧ショベルを停止させた後に、接触部を解消しようと土留め内に降りた。手でヒューム管を動かしたところ、ロープの緊張が解けて重さ1.2tの管が横揺れを起こし、被災者めがけ激突。胸部外傷による意識不明の重体となり、その後死亡した。

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