総務省が2018年7月3日に公表した2017年度の通信市場の検証結果(案)のうち、今回は固定系通信、特に光回線を中心としたブロードバンド市場の動向を見ていく。

 2018年3月末における固定系ブロードバンドサービスの契約数は、前年同期比1.9%増の3935万件だった。内訳は、光回線(FTTH)が同3.6%増の3030万件、CATVインターネットが同0.6%増の689万件、DSLが同14.3%減の215万件となっている。光回線の伸びは徐々に鈍化し、DSLの巻き取りがじわじわと進んでいる状況だ。

固定系ブロードバンドサービスの契約数の推移
(出所:総務省)
[画像のクリックで拡大表示]
固定系ブロードバンドサービス契約数の増減率の推移
(出所:総務省)
[画像のクリックで拡大表示]

光コラボは携帯2社でシェア7割超

 このうち、注目は光回線市場。NTT東西が2015年2月に始めた卸提供サービス「光コラボレーションモデル」により、構造が大きく変化している。光回線の提供形態別の契約数を見ると、光回線を自ら敷設する自己設置が減り、光コラボをはじめとした卸電気通信役務が逆転しつつある。光ファイバーの接続料(貸し出し料金)は年々下がっているが、接続は増える気配がない。

光回線における提供形態別の契約数の推移
(出所:総務省)
[画像のクリックで拡大表示]
光ファイバーの接続料の推移。接続料は、加入者系の「シェアドアクセス方式」の主端末回線における料金
(出所:総務省)
[画像のクリックで拡大表示]

 NTT東西が光回線市場で70%弱のシェアを占める状況に変わりはない。ただ、光コラボ(卸)の比率が急速に高まっている。その光コラボ市場で圧倒的なシェアを占めるのが、NTTドコモとソフトバンクだ。両社のシェアは徐々に高まり、2018年3月末時点で70.7%に達した。

光回線市場の事業者別シェア
(出所:総務省)
[画像のクリックで拡大表示]
光コラボの契約数シェアの推移。MNOはNTTドコモとソフトバンク、ISPはインターネット接続事業者を指す
(出所:総務省)
[画像のクリックで拡大表示]

 総務省は細かい内訳を公表していないが、ドコモ光の契約数は2018年3月末時点で476万2000件だったので、シェアは42.8%。前年同期比で3.9ポイント拡大した。

 ソフトバンクはSoftBank 光の契約数を同497万4000件としているが、これにはWireless City PlanningのBWA(広帯域移動無線アクセスシステム)回線を活用したSoftBank Airが含まれる。総務省の公表値とドコモ光の契約数から割り出すと、SoftBank Airを除いたSoftBank 光の純粋な契約数は同309万8000件。シェアは27.9%とみられ、同1.4ポイント減少した。SoftBank Air単体の契約数は同187万6000件となる。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は登録月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら