性能スペックの見方を理解しよう

 性能面のスペックについては、下の表にまとめた。「シーケンシャルリード/ライト」はファイルコピーなどの速さに直結する要素である。「ランダムリード/ライト」は、OSの起動やアプリケーションの起動、Webブラウザーでの画像表示など日常的な操作の目安になる要素だ。

 ただ、このランダムリード/ライトの値は「QD1(Q1)」の値が表示されている場合は目安になるが、「QD32(Q32)」や最大速度のみが表記されている場合は一般的なパソコンではあまり参考にならない。QD32や最大速度は、どちらかといえばサーバー向けなどでのベストケースであるため、一般的なパソコンで実感できる性能とはかけ離れた数字になっている。

 ランダムリード/ライトに関しては、ベンチマークテストの実測値の方がどちらかといえば参考になる。ベンチマークソフトとして有名な「CrystalDiskMark 6.0.0」(ひよひよ氏・作)では、一番下の列のスコアがそれにあたる。

SSDのスペック表に記載されている言葉や単位の意味
種類概要
シーケンシャルリード連続したデータの読み出し速度。ファイルコピーなどの速さの目安になる
シーケンシャルライト連続したデータの書き込み速度。高価な製品と安価な製品との差が比較的大きい
ランダムリード小さいファイル(4KBが一般的)のランダムな読み出し速度
ランダムライト小さいファイル(4KBが一般的)のランダムな書き込み速度
IOPS1秒あたりのリードまたはライト操作の回数
QD1、QD32先行発行されたストレージのアクセス命令をキューと呼ぶ。QD32なら、32のキューをまとめて実行する。NANDフラッシュメモリーの特性上、ある程度まとめたほうが効率は良いが、一般的なパソコンでの使用状況ではQD1が大半を占めるとされている
NANDフラッシュメモリー一般的なSSDで使われている半導体メモリー。実際にデータが記録されている部分
3D Xpointメモリーインテルとマイクロンが開発した新しい半導体メモリー。耐久性が非常に高く、ランダムアクセス性能も優れる
2D NANDデータを平面方向にのみ記録する一般的なNANDフラッシュメモリー
3D NAND垂直方向にデータの記録層を増やした新しいNANDフラッシュメモリー。従来の2D方式に比べて大容量化しやすいほか、耐久性や性能でも有利な傾向がある
TLC NAND1つのメモリーセルに3ビットの情報を記録するNANDフラッシュメモリー。SSDでは標準的な方式になりつつある
MLC NAND1つのメモリーセルに2ビットの情報を記録するNANDフラッシュメモリー。TLCに比べて高コストだが、原理的に耐久性に優れ、性能的にも有利な傾向
TBWTotal Byte Writtenの略で、総書き込み容量を示す。大きいほど耐久性が高い。容量が大きいほうが有利だが、同容量でも高価な製品ほど大きい傾向
保証期間信頼性の高さの目安になる。高価な製品ほど長い傾向
CrystalDiskMarkの実行例。ランダムリード/ライトの性能は、一番下の列のスコアが参考になる
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