「複合化による付加価値の創造が金型業界における今後の競争力の源泉となるでしょう」。こう語るのはセントラルファインツール(本社岐阜県恵那市、CFT)で筆者らを迎えてくれた三宅和彦社長だ。

 1982年設立の同社は、2018年9月で創業36周年を迎えた金型専門メーカー。自然が豊かな岐阜県恵那市に本社を構える(図1)。上海にも金型の設計専門部隊を抱え、総勢40名の規模にもかかわらず、その事業は国際的だ。今回の取材訪問(2018年8月下旬)の直後も、三宅社長は人材採用のためにすぐ海外に飛び立って行った。月に数回は海外を訪れているとのことだ。

図1 セントラルファインツールの本社
岐阜県恵那市はNHKの朝の連続テレビ小説「半分、青い。」の舞台としても有名で、多くの観光客が訪れる。道を挟んだ向かい側(写真手前)に同社の第二工場・第三工場がある。
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 CFTの強みの1つはエンジニアリングプラスチック(エンプラ)用金型(エンプラモールド)である。エンプラはガラス繊維などを複合しているため、強度や耐熱性といった特性には優れるものの、成形条件や成形温度の調整が難しく、金型の腐食も進行しやすいという金型屋泣かせの材料である。しかし、同社はエンプラをはじめとする成形が難しい樹脂材料向けの難易度の高い金型製作や、その部品成形で、技術を磨き実績を積み上げて来た(図2)。

図2 エンプラモールドの製作手順
顧客との打ち合わせを重ね、金型設計・工程設計を行い、CAMデータを作り各種の加工を経て完成する。金型は全数カスタム品のため受注時の見積もりが難しい。
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