タイルの設計や施工上の瑕疵は、法律的にも経済的にも長期にわたって多大なリスクを生む。初期投資が少々割高でも、剥落リスクを徹底的に排除することが、長い目で見れば最も経済的だ。

 強風で外壁タイルが剥落する。そんなショッキングな事故が2013年4月7日に東京都内で立て続けに起こった。この日、首都圏を襲った暴風雨で新宿区や品川区のマンションなどでタイルの剥落事故が相次いだ。

 下の写真は剥落事故があったマンションの1つ〔写真1〕。事故から1年以上経過した14年6月中旬に撮影したものだが、有効な安全対策がほとんど講じられていない。タイルのはらみが進行し、今にも剥落しそうな危険な状態だ。下は駐車場で、人身事故を招く恐れもある。

〔写真1〕強風がタイル剥落の直接の引き金に
2013年4月7日に外壁タイルが剥落した東京都内の8階建てマンション。写真は14年6月中旬に撮影したもので、事故後1年が経過しても有効な安全対策が打たれていない。一部ではタイルの浮きが進行し、さらに剥落する危険性がある(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 複数の専門家に現地を見てもらったところ、「明らかな施工不良。コンクリート表面の汚れを十分に清掃しなかったせいか、型枠の剥離材が残っている。張り付けモルタルも不足しているのでかなり危険な状態だ」との見方で一致している。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は登録月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら