転職は、人生における大きな決断の一つである。人はどんなときに、会社を辞める決心をするのか。そして、次の職場をどのように探しているのか。今回は、メディア業界でWebディレクターを務める内山陽介さん(仮名)の転職に迫る。

今回の転職者:内山陽介さん(仮名)
経歴:1980年代生まれ。大学卒業後、大手ITベンダーに入社。金融や製造業界の顧客のシステム開発や運営を担当する。その後、人材紹介会社のITサービス企画に携わったあと、メディア系企業に転職。
転職のきっかけ:社風や社員のキャラクターになじめなかった
(出所:123RF)

どんなお仕事をしていますか。

 東京都内にあるメディア系の企業に勤務しています。Webディレクターとして、技術面から、自社サイトの開発や運営に携わっています。

2度転職されているそうですが、1社目はどんな会社でしたか。

 大学を卒業して、大手ITベンダーに入社しました。そこで、システムエンジニア(SE)として働き始めました。

新卒でSEになったわけですね。大学の専攻も情報系?

 学部は工学部でしたが、情報系ではなく電気系を専攻していました。でも、電気系にはあまり興味が持てなくて。研究室の先輩や同期は、大学院に進学してメーカーに就職するのが普通でしたが、僕は学部を出たら就職しようと決めていました。

 志望したのはIT業界です。ちょうど初代iPhoneが発売されたばかりで、世の中でもIT分野が脚光を浴びていました。

 プログラミングを少し学んでいたことも影響しました。大学入学前はプログラミング未経験でしたが、研究室で一から勉強して、研究用のプログラムをC言語で書きました。その経験から、ITに興味を持つようになりました。

就職活動はどうやって?

 一般的な大学生と同じく、就職活動サイトなどを使っていろんな会社にエントリーして、書類選考や面接を受けました。メーカーへの就職なら研究室の推薦を受けられますが、IT系には通用しません。たくさんの会社を受けました。

 入社の決め手になったのは、まず給与。内定が出た会社の中から、社員の平均給与が最も高かった会社を選びました。

 東京本社でなく、関西支社での採用だったこともポイントでした。僕は関西出身で、大学も関西。家族も友人もいる関西を離れたくはなかったので、そのまま関西で働けるのは魅力的でした。

SEの仕事にやりがいを感じる

SEの仕事は、どうでしたか。

 最初に配属されたのは、金融系の基幹システム開発プロジェクトです。設計からコーディング、テストまで関わりました。

 仕事の内容は、想像とはだいぶ違いました。入社前は、流行りのWeb系の開発をしたかったし、それができると思っていました。しかし実際は、COBOLで基幹システムの開発をすることになったのです。

 でも、仕事は楽しかった。2年目ごろから、早くも1つのシステムを任されるようになって、やりがいを感じていました。

 徐々に、新しい技術にもチャレンジできるようになっていきました。新しいといってもWebとかRDB(リレーショナルデータベース)とか一般的な技術ですが、それでもメインフレーム向けシステムの世界では新鮮でした。新技術ということで若手にも出番をくれて、僕も新しいことをいろいろ勉強できました。