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 「IPランドスケープ」は、さまざまな事業戦略や経営課題に解決策を提示し得る有益なビジネスツールだ。今回は、アライアンス候補先探索の局面におけるIPランドスケープを念頭におきつつ、スタートアップ企業との提携に関して述べてみたい。

 近年、情報通信の発達やデジタル化の進展などもあり、製品寿命が非常に短期化されてきている。例えば、経済産業省「2013年版ものづくり白書」(87ページ)によれば、次回モデルチェンジまでの平均年数として、「3年以下」という回答が10年前と比べて、自動車分野で18.6%から35.5%に、産業用機械分野で16.2%から40.4%に、電気機械分野で43.8%から72.6%に大幅に増加している(最近ではさらに増加していると推測される)。また、経産省の別の報告では、企業の研究開発の内訳として「既存技術改良型研究が9割程度」との結果もある。

 一方、現代はIoT(Internet of Things)や人工知能(AI)、ビッグデータなどを活用する「第4次産業革命」と言われる時代であり、既存事業からの連続的な研究開発で対応できないおそれも出てきた。そのため、程度の差はあるが新規事業やイノベーションに関する活動が必要になっている。

 だが、新規事業はうまくいかないことが多い。新規事業やイノベーションにおける悩みについてまとめてみると、例えば、次の図1のようになる。

図1●新規事業における悩みの例
(出所:正林国際特許商標事務所)
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 図1を見ると、現在は製品寿命の短期化や第4次産業革命がもたらす変化に柔軟、かつ適切に対応していく必要があるにもかかわらず、人・もの・カネのリソースが十分ではないケースがほとんであることが分かる。つまり、自社だけでの対応は難しいということだ。そのため、既存の企業が新規事業やイノベーションを加速化させたい場合には、大手や中堅、中小の別を問わず、他社との提携〔M&A(合併や買収)を含む〕がどうしても必要となってくる。中でも、最近クローズアップされているのが、スタートアップ企業だ。

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