2016年4月の熊本地震で被災し、再建のための工事が進む熊本城。今年3月に熊本市は「復旧基本計画」を決定した。計画期間は今後20年間に及び、2038年度までとなる。長期にわたる難工事それ自体を“観光資源”に転じる方針を打ち出し、建設技術などに対する関心で誘客を図る「復興ツーリズム」の最新事例として注目されている。

 熊本城を「原則として地震直前の状態に戻す」とする復旧基本計画には、「今しか見られない光景」「復旧過程を見る、学ぶ、楽しむ」というキーワードが並ぶ。大西一史熊本市長が打ち出した「復興の模様をリアルタイムで見せる」という方針を反映、被災した遺構を可能な限り見学可能とする。

被災2年後。本丸御殿側から見た大天守閣。大天守閣は、仮設足場と養生ネットに覆われている。ネットの奥では2019年の外観復旧完了を目指して工事が進む。元施工を担当した大林組が復旧の設計・施工も担当している(写真:池谷 和浩)
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被災2年後。建屋は倒壊防止構台で支えながら解体(写真:池谷 和浩)
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被災2年後。北側から見上げた現在の天守閣。左手の小天守閣は足元の石垣と1階部分を撤去、1960年に再建された内部のRC柱が見えている(写真:池谷 和浩)
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熊本城復旧基本計画の工程表。5年以内の短期計画と20年かける中期計画に切り分ける。まず天守閣エリアを優先して復旧させる。重要文化財に指定された遺構は具体的な工事方法が決まっていない部分が多く、いずれも5年以上かかる予定だ(資料:熊本市)
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