東京から北西に約130km。群馬県長野原町を流れる利根川の支流、吾妻川の中流部で八ツ場(やんば)ダムの建設工事が最盛期を迎えている。首都圏で唯一の建設中のダムということもあり、事業を進める国土交通省八ツ場ダム工事事務所はダムの工事現場を間近に望むインフラツーリズムとして「やんばツアーズ」と呼ぶ現場見学会に力を入れている。

コンクリートの打設が進む八ツ場ダムの堤体を右岸側から見下ろす。写真左端にヘルメットをかぶった見学者の姿も。2017年11月撮影(写真:大村 拓也)
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 八ツ場ダムは2009年の衆院選で「コンクリートから人へ」のスローガンを掲げ第一党となった民主党政権が、工事の凍結を宣言したことで注目された。その後、国交省が洪水調節や水道用水の確保などの目的を果たすためにはダムを建設するのが最も有効だとする報告書をまとめたことで、工事は11年に再び動き出した。

 建設の是非が問われることの多いダム工事。国交省は市民が普段、目にすることがない工事の機会を捉えて、ダムを整備する意義や工事現場の魅力を多くの人に伝えようとしている。

 八ツ場ダムは堤体の高さが116m、頂部の幅が290.8mの重力式コンクリートダムだ。霞が関ビル2棟分に相当する約100万m3のコンクリートで堤体を築き、堤体自身の重さでダム湖の水をせき止める。

 堤体のコンクリートの打設が始まったのは16年。18年5月時点で堤体の7割の高さまでコンクリートを打ち上げた。建設に要する総額は約5320億円で、19年度の完成を目指す。

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