南西から遠望した第二海堡。右端に見える第一海堡は財務省所管で、上陸ツアーの対象にはならない(写真:日経コンストラクション)
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 国土交通省は今年8月、旧陸軍が海上要塞として建設した東京湾の人工島「第二海堡(かいほう)」への観光目的の上陸を解禁する。「東の軍艦島」とも呼ばれ、長い歴史を持つ土木遺産である一方で、東京湾の安全に寄与する現役の港湾施設でもある。明治と現代が共存する独特な雰囲気を味わうことができる。

■位置図
第二海堡は東京湾の関所のような位置にある(資料:国土交通省)
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 第二海堡は旧陸軍が東京湾防衛のため、三浦半島と房総半島に挟まれた東京湾の表玄関とも言える海域に明治から大正にかけて築いた3カ所の海堡(海上要塞)の1つだ。東京湾に侵入する敵国の艦船や不審船からの攻撃に陸から大砲で応戦することを想定し、明治中期にはまだ短かった射程距離を補うために、海上にも大砲を据える拠点として建設した。

 1889年(明治22年)から四半世紀にわたる工期を経て1914年(大正3年)に完成した。面積は4万1000m2で東京ドームの9割程度。軍艦島(端島、長崎市)と比較すると3分の2程度となる。千葉県富津市に属し、国交省の東京湾口航路事務所と外局の海上保安庁が管理している。

横須賀港の三笠桟橋(神奈川県横須賀市)(写真:日経コンストラクション)
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 国交省は第二海堡の観光利用を8月13日から始める。それに先立つ7月10日には、報道機関や旅行会社の関係者に上陸を許可する「渡島テスト」を実施した。参加した筆者が横須賀港(神奈川県横須賀市)の三笠桟橋で船に乗ると、十数分ほどで第二海堡が見えてきた。同省によると、三笠桟橋から第二海堡までの平均所要時間は25分前後だ。

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