「国籍にこだわらず優秀なエンジニアを採用した結果、大半は外国人エンジニアになった」――。飲食店向けに予約管理システムを開発するベンチャー企業、TableCheck(旧VESPER)の谷口優社長は2013年以降の取り組みの成果をこう説明する。同社が開発するサービス「TableSolution(テーブルソリューション)」はリアルタイムにレストランの空席状況を把握して、予約を受け付けるのが特徴。ユーザーは日本だけでなく広く世界11カ国・地域で約2200店舗に広がっている。

IITから合流したメンバーも

 銀座にある同社は実に多様なメンバーが働く。立ち仕事を導入しているスペースもあり、開発者同士はワンフロアでフラットな関係で働いている。聞くと、同社の開発チームは、20人中17人を外国人エンジニアが占めているという。国籍は様々で、米国やフランス、インド、マレーシア、イスラエル、ニュージーランド、中国、カナダなどだ。同社全体で見れば15カ国ほどの外国人が働いている。

 開発メンバーは精鋭ぞろいだ。そもそも谷口社長と2013年にタッグを組んでITサービスを始めたジョン・シールズ取締役CTO(最高技術責任者)は米ブラウン大学を卒業後、リーマン・ブラザーズ証券(現・野村証券)でバイスプレジデントとしてエクイティーアルゴリズム取引に従事していた経歴の持ち主。そこに、データサイエンティストやフルスタックエンジニア、フロントエンドやサーバー、QAなどの様々なスキルと経歴を持つエンジニアが集結している。

多国籍で構成されるTableCheckの開発チーム
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 このうち、サーバーエンジニアのアシュイニ・ミシュラム氏は世界中のIT企業がこぞって採用の列を成すインド工科大学(IIT)出身だ。なぜTableCheckなのか。「スタートアップはエンジニアとして成長する可能性がより大きいから」と彼女は話す。

 「 スタートアップは大きな会社に比べてより多くの課題に直面している。だからこそ目まぐるしいほどのスピードで変わる最先端のテクノロジーに日々触れながら、探求し、挑戦し、作り上げることができる。そのなかで、自分の力を最大限生かし、伸ばせるに違いない――。そう考えてこの会社を選んだ」(ミシュラム氏)

 谷口社長は多国籍の開発チームを日本で運用し続けるのにこだわる。その理由は「日本のおもてなしを実現するITサービスを世界のどこよりも速いスピードで開発し続ける」こと目指しているからだ。

 「日本のおもてなし」について、ほぼ外食がメーンという谷口社長は自らの経験にも基づき、「日本レストランの歓待や接待やサービスは世界一。当然、レストランからシステムに対する要求も厳しいが、それに応えさえすれば世界中どこでも通用するシステムになる」と話す。

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