人の生活に欠かせない時刻。コンピュータやネットワーク機器にも重要な存在だ。時刻がずれているとログオンを拒否されたりエラーが発生したりと大きな問題になりかねない。そこで本特集では、インターネットの「時刻」について解説する。

 コンピュータやネットワーク機器は、エラーが発生したときだけでなく、あらゆる操作についてログを記録しているのが一般的だ。それにより、トラブルなどが発生したときに過去に遡って調査をして、原因を究明できる。

 だが、コンピュータの時計がずれていると、ログに記録される時刻も間違ったものになってしまう。こうなると、いざ確認しようとしても正確な情報は得られない。

 例えば、社内に3台のサーバーがあるとする。いずれも時刻が同期されておらず独自の時計で動いており、サーバーAは標準時に比べ4秒遅れている。同様に、サーバーBは6秒遅れていて、サーバーCは逆に4秒進んでいる。それぞれのログは、ログ管理サーバーでまとめて管理している。

コンピュータの時刻がずれていると正確なログが記録できない
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 この環境で情報流出などのトラブルが発生すると、ログに記録されている時刻が正しくないので追跡が難しくなってしまうのだ。

 外部に情報が流出したのが「5:00:10」だったという記録が、プロバイダーに残っていたとする。その情報を基に流出元を特定しようとログ管理サーバーの記録を調べてみると、その時刻にデータを読み出した記録が残っていたのはサーバーAだけだ。

 そのため、うっかり「サーバーAが流出元」と判断してしまいかねない。ところが実際は「5:00:14」に読み出した記録が残っているサーバーCが流出元だ。

 このように、コンピュータが正しい時刻で動作していないと、せっかくログを保管していても肝心なときに使えない。犯人を特定できないばかりか、無実の人を疑う恐れさえある。

コンピュータ同士の連携に失敗

 時刻は、ネットワーク経由でコンピュータ同士がやり取りする際にも重要な情報として利用されている。

 機器間で時刻がずれていて発生するトラブルの代表的な例は認証だ。Active Directoryなどで幅広く使われているKerberos認証を例に説明しよう。

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