日経 xTECHは2018年6月6日から20日にかけて、45歳以上のITエンジニアを対象に「中高年(シニア)SEのリアルに関するアンケート」を実施した。質問項目は仕事への満足度や能力の衰え、加齢への実感など。合計647件の回答を得た。回答を頂いた皆様に厚く御礼を申し上げたい。本特集では、アンケートに寄せられた回答結果を基に、シニアSEの実態を報告する。

 人間の自然な老化現象として、老眼や集中力の低下といった能力の変化が起こる。老化をシニアSEはどう捉えているのか。シニアSEへのアンケートで「あなたは加齢による能力変化(老い)を受け入れていると思いますか」と聞いたところ、23.6%が「そう思う」、50.4%が「どちらかといえばそう思う」と回答した。7割以上のシニアSEは自身の老いと向き合って受け入れている。

老いを受け入れていると思うか
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 年齢層別に見ると、「そう思う」と回答した割合は年齢層が高まるほど少しずつだが増加している。また、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計は、40代までは7割前後だが、50代以上では8割弱となった。50歳を境に老いを受け入れる割合が10ポイントほど増加している。年齢層が上がるほど老化を感じる機会が増え、老いの受け入れが進んでいるようだ。

老いを受け入れていると思うか(年齢層別)
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 ジェロントロジー(老年学)を専門とする人材コンサルタントの崎山みゆき氏(自分楽代表取締役)は「老いの受け入れは良い傾向だと思う。自然な老化現象によって、若い頃にできていたことができなくなっていく。実際にできない状況に直面したとき、その人は大きなショックを受ける。老いを受け入れておくと『そんなものか』と受け止められ、ストレスが少なくて済む」と指摘する。

 老いを受け入れるコツは「過去の自分と比べるといい。若い頃と比較してできること、できないことを認識すると、自然と老いの準備ができる」(崎山氏)。やってはいけないのは他人との比較だ。老いには個人差があるため、必要以上の自信喪失を招く恐れがある。崎山氏は「ビジネスパーソンは比較対象が職場にたくさんいるため、この罠に陥りがち。少なくとも40代後半になったら、他人との比較はやめて過去の自分と比較した方がいい」と話す。

 老いを受け入れれば、老眼鏡を買ったり、照明を明るくしたり、不得手なことは人に任せたりといった低下した能力を補う行動を自然に取れる。「中高年になると体が付いてこないという理由でやる気がなくなってしまうことがある。シニアSEのキャリア開発というと難しく考えがちだが、老眼鏡や照明、運動習慣や食習慣も立派なキャリア開発だ」(崎山氏)。

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