中途採用面接では、自分がアピールしたいことだけでなく、自分にとって都合の悪いことに答えなければならない場面があります。こうした「あまり聞かれたくないこと」にどう対処すればよいかは、悩むポイントです。中でも困るのが、転職回数が多い人です。

 面接では、過去に在籍した各企業の退職理由を聞かれることがよくあります。1回の転職ならまだしも、3~4回に上ると、採用側としては「なぜそんなに転職を重ねているのか」「どうして辞めたのか」が気になるところです。

 転職回数が多くなると、それぞれの会社の転職理由を話すだけで、かなりの時間が必要になります。特に採用担当になって日が浅い社員が1次面接官だった場合は、面接自体に慣れていないこともあり、全ての会社の退職理由や次の会社への転職理由を確認するだけで、1時間の面接時間のうち半分以上を費やすこともあります。

 結果として、志望動機や当人の能力を測るための質問など、肝心な部分に十分な時間が取れずに終わってしまいます。また面接を受ける側にとっても、結構な負担です。面接ではネガティブなことはできるだけ話さないのが原則ですが、あまりネガティブにならずに退職理由を述べて次の企業の志望動機を語るのは、神経を使うことだからです。

退職理由は読んで分かってもらう

 こうした状況を乗り切る方法の1つが、「あらかじめ書いておく」ことです。ネガティブなことはできるだけ話さないという原則に基づき、聞かれると分かっていることは前もって書いておき、読んで理解してもらう作戦です。

 例えば職務経歴書。会社名や在職期間、その会社で取り組んだことの下に、退職理由を括弧書きで記載しておきます。こうしておけば、面接官も詳しく知りたい会社の退職理由だけを質問できます。その分、志望動機や今の能力など、本来の内容に時間を使ってくれるようになります。

 退職理由を文字にしたら、余計に印象が悪くなるのではと心配する人もいます。確かに次のサンプルを読んでも、括弧内の退職理由はほぼ言い訳にしか見えません。

例)
20XX年 1月 ~ 20XX年3月
 ○○○システム株式会社・新規事業開発室/新規事業開発課長
(全社の売上激減、事業方針変更により新規事業開発室閉鎖にともない退職)

20XX年 4月 ~ 20XX年3月
 ○○○コンサルティング株式会社・シニアコンサルタント
(プロジェクト満了に伴い、次のキャリアで○○を極めるため退職)