転職したら、ローンを組みにくくなるのではないか――。そんな不安を抱いている人がいます。ローンの審査では、現在の勤務先や年収、勤続年数などが問われます。転職で勤続年数がゼロになってしまったら、不利になるのではというわけです。

 転職で転居が必要になり、住宅購入を考えるケースもあります。前職を辞めて次の会社に入社するまでに空白期間があると、無職の状態で賃貸住宅を契約したり、マンションを購入したりすることになります。こんなとき、住宅ローンは組めるのでしょうか。

 今回は、筆者の実体験を紹介しましょう。

離職中、頭金は4万円でマンション購入を決断

 それは結婚して間もない頃。転職先が決まり、前職に退職届を出した後のことです。それまで家賃10万円弱のマンションに住んで家計をやりくりしていましたが、そろそろ持ち家を購入したいと考えていたところ、散歩中にある物件が売りに出ているのを発見しました。

 私たち夫婦の希望は、広さは65m2くらい、駅から徒歩10分以内の物件。さらに、「毎月の支払額はこれまでの家賃と同水準」「将来のことは分からないので、万が一のときは売却しやすい」「30年ほどのローンを組めば購入できる」の3つの条件も設けていました。

 見つけたのは、まさにこれにぴったりのマンション。住宅購入は悩んでも仕方がないと思う性格なので、早速申し込むことにしました。

 不動産会社の営業さんから確認されるのは、本人の経済力です。以下、そのときのやりとりを記します。

営業さん「天笠さん、お仕事は?」

筆者「今、離職中です。来月から新しい会社に出勤します」

営業さん「(やや沈黙)頭金はおいくら準備されていますか?」

筆者「いくら必要なんですか?」

営業さん「だいたい、購入額の1~2割は……」

筆者「あ、事務手数料もかかるんですよね。それを引いたら4万円です」

営業さん「(長い沈黙)」