問題83 ICTの活用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  • (1) 「世界最先端IT国家創造宣言」などに基づいて電子政府の実現に向けて取り組んでおり、なかでもオンライン手続きの利便性の向上や行政運営の簡素化と効率化を図っている。
  • (2) 平成28年4月時点で、国が管理する河川や道路の管理用光ファイバーの累計延長は約3800kmであり、そのうち、施設管理に影響しない約1800kmを民間事業者などへ開放している。
  • (3) 災害時の浸水範囲の把握にあたっては、平成27年9月の関東・東北豪雨においてSAR衛星(だいち2号)による緊急観測を実施した。
  • (4) 建設分野へのAI(人工知能)の導入機運が高まり、設計・施工、維持管理、防災など様々な分野で活用が始まっている。
  • (5) AIスピーカーを通して家電や住宅設備を制御したり、センサーを用いて居住者や災害直後の住宅の安全性を確認したりするなど、IoT技術を利用して利便性や安全性を高める「IoT住宅」の取り組みが進んでいる。

解答 (2)

解説 平成28年(2016年)4月時点で累計延長は約3万8000kmであり、そのうち、施設管理に影響しない約1万8000kmを民間事業者などへ開放している。

 選択肢(1)~(3)は、国土交通白書2017の350~351ページで解説している。(3)は防災や水管理分野の取り組みで、問題46で取り上げたXRAINなども該当する。

 (4)で述べたAI(人工知能)は、学習・推論・判断といった人間の知能の働きをコンピューターを使って人工的に実現したもの。画像認識やそれに基づく判断に強みを持つことから、例えばコンクリートのひび割れ検出やトンネルの地山評価などに活用されている。また、国土交通省は、各地の工事現場から収集した写真や建機の操作情報など様々な「ビッグデータ」(問題84参照)をAIに分析させて、積算精度や生産性の向上に役立つシステムの開発に乗り出す。18年度予算案に4カ年の開発計画を盛り込んだ。

●建設分野におけるAI技術の活用例
(注)開発中や実証実験中のものも含む。取材などを基に作成
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 (5)のIoTは「モノのインターネット」とも呼ばれ、様々なモノがインターネットに接続されて情報交換する仕組みや技術のこと。遠隔地からデータの取得や機器の制御が可能になる特性を生かし、IoT住宅のほか、インフラの劣化状況を取得するセンサーなどへの利用も期待されている。

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