壁面スイッチをタッチパネルカラーディスプレーで置き換える「HomeX Display」を紹介する、パナソニック ビジネスイノベーション本部長の馬場渉氏(写真:日経ホームビルダー)
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 パナソニックが新事業として発表した、スマートホーム向けプラットフォーム「HomeX」。第1弾として発表されたのは、家電製品や住宅設備などの状態表示や操作に使うコントローラー「HomeX Display」だ(関連記事「パナソニック、家中の家電を一括管理する『HomeX』プラットフォーム発表」)。ただし、HomeX自体は単なる家電製品や住宅設備などの一括管理・制御システムではない。狙うのは「日常生活行為(モーメント)のクリック化」であり、照明スイッチや分電盤などで大きな国内シェアを持つパナソニックこそが“暮らしのインターネット直接接続”を主導していくーー創業100周年を記念するイベントの中で、HomeX開発の中心を果たした「Panasonic β」を率いる、パナソニック ビジネスイノベーション本部長の馬場渉氏は、HomeXの狙いと将来について紹介した。

 馬場氏は、インターネット接続による“ハイテク化”がすでに起きた分野として電話、今起こっている分野として自動車、これから起こる分野として「家と暮らし」を挙げた。電話では携帯電話機が登場し、さらに常時インターネット接続するスマートフォンが登場することで人と人とが常時接続され、コミュニケーションやエンターテインメントに大きな変化をもたらした。自動車では窓やシートベルトといった各機能が電動化などで進化し、さらに相互に情報をやり取りして連携する「ネットワーク化」によって自動運転車へと発展しようとしている。家と暮らしでも、同様の変化により「まだまったく存在していないハイテク化がこれから起きる」(馬場氏)というわけだ。

次にネットワークに接続されハイテク化するのは「家と暮らし」とした(写真:日経 xTECH)
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 家と暮らしのインターネット接続において課題となるのが、「日常生活行為(モーメント)のクリック化」である。そこで目を付けたのが、照明スイッチやインターホン、給湯器の操作パネルなど、住宅の壁面に設置されるスイッチ類だ。照明や給湯器のスイッチ操作は、まさに日常生活行為を示すトリガーとなる。一方、照明スイッチで国内シェア80%を有するのが同社だ。エアコンなどの家電製品に加えて、こうした照明スイッチや分電盤など、ユーザーが意識的に選んでいるわけではない“黒子のパナソニック”製品も加えると、同社製品のデイリーアクティブユーザーは10億人に達するという。“既存資産”を活用し、生活のCPS(サイバーフィジカルシステム)を実現しようというのがHomeXの狙いである。「照明スイッチから住宅、住宅設備、家電まで担う“垂直統合”の我々が今取り組まなければ、この問題は解決しない」(馬場氏)。

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