B2CからB2Bへイメージチェンジ。テレビやビデオなどのAV機器や白物家電の存在感が圧倒的に強かったパナソニックが、事業構造を大きく変えようとしている。象徴的な組織が、パナソニックに4つあるカンパニーの1つで、B2B事業を手がけるコネクティッドソリューションズ社(CNS社)である。

 CNS社は2018年3月期、4カンパニーのなかでは売上高が最も小さく、1兆1193億円。しかし、営業利益は1057億円と、4カンパニーで最大だ。CNS社としては、2年ぶりの増収増益を達成。利益率が高いB2Bビジネスが、会社全体の業績をけん引した。パナソニックの7年ぶりの増収増益に貢献している。

 2017年4月にCNS社の社長に就いた、元日本マイクロソフト会長の樋口泰行代表取締役 専務執行役員。就任早々、パナソニックの津賀一宏代表取締役社長 社長執行役員 CEO(最高経営責任者)から「B2Bの定義から考えてくれ」と指示を受けたと明かす。

パナソニックの樋口泰行氏(代表取締役 専務執行役員 コネクティッドソリューションズ社 社長)
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 4カンパニーのなかには「モビリティ(車載機器など)」を手がけるオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社がある。CNS社はクルマを除いた、全産業がビジネス対象になる。扱う領域がとにかく広い。B2Bのどこを狙うのか。津賀社長は樋口氏に、まずはそれを見極めてほしいと注文を出した。

 樋口氏が掲げたキーワードは「現場プロセスイノベーション」。国内最大級の製造業であるパナソニックが自社で培った生産ノウハウを武器に、「お客様の現場にとことん寄り添い、お客様と一緒に課題を解決していく」という方針を、現場プロセスイノベーションという言葉に込めた。

樋口氏が掲げたB2B事業のキーワードは「現場プロセスイノベーション」
(出所:パナソニック)
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 それには顧客の困り事を知らなければならない。「それができていなかった」と感じた樋口氏は、CNS社の本社を2017年10月に大阪から東京に移した。こうして首都圏に本社を構える多くの企業訪問を効率的にできる態勢を整えた。

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