パナソニックは企業の働き方改革をサポートするビジネスにも乗り出している。代表例は、フリーアドレスを採用した企業が「どの社員が今どこにいるのか」を調べられる仕組みである。「社員位置情報システム(ローカルポジショニングシステム)」と呼ばれるものだ。

 2018年1月に本社を移転した三菱地所は、この社員位置情報システムを利用している。引っ越しを機にフリーアドレスを採用し、本社に勤務する約800人の社員には内外線に使えるスマートフォン(iPhone)を1人1台配布。固定電話を廃止した。

 フリーアドレスにすることで、部署の枠組みを越えた社員同士のコミュニケーションの活性化を狙った。ただし、フリーアドレスでは社員がどこにいるのか、そもそも社内にいるのかが分かりにくい。そこで新オフィスの稼働に併せて、社員位置情報システムを導入した。

三菱地所が導入した、パナソニックの社員位置情報システム
(出所:三菱地所)
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 内線スマホを配ったので、以前よりも電話がかかってくる頻度が増えると思っていた社員も多い。ところが「とりあえず電話する」よりは、まず相手の居場所を検索し、「近くにいるなら直接話す機会が増えた感じだ」(三菱地所総務部の竹本晋ユニットリーダー兼ファシリティマネジメント室長)。

 社員はパソコンやスマホから、探したい人の名前やグループ(チームメンバー)などを入力するだけで、相手の居場所を検索できる。すると「近くにいる」と分かったりする。それなら電話ではなく、口頭で話しかけに行こうとか、あとでちょっと寄ってねと一声かけにいくといった行動を取る人が出てきた。ちなみに、60分以内に検知されない社員は「不在(外出中や休暇中など)」とみなされる。

スマホで社員の居場所を検索しているところ
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 人を探す時間を短縮するとともに、不動産会社なので「一緒に図面や資料を見ながら話したいときなどに、同僚を見つけるには便利だ」(竹本ユニットリーダー)。

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